みなさんこんにちは。フロンターレの武田でございます。日頃からフロンターレに対しまして熱い声援と多くの支援を頂戴しまして、大変ありがとうございます。また今日は今まで買ってため込んであったテープを、鬱憤を晴らすように投げ込んですごい歓迎をしていただき、誠にありがとうございます。こんなに多くの方に来ていただき、私も大変感激しております。
それから今日の素晴らしいホールを貸していただきましたミューザ川崎シンフォニーホールの関係者の皆様方、そして先ほどから素晴らしい演奏をしていただいている東京交響楽団の皆様にも、御礼と感謝を心から申し上げたいと思います。ありがとうございます。
それでは着席をしてお話をさせていただきたいと思います。
まず昨年でございますけれど、昨年の成績については皆さんご存じの通りでございます。2008年、2009年と準優勝が続きましたので、2010年は何としてでもタイトルを獲る、優勝するという強い意気込みで臨んだシーズンでありましたが、残念ながら5位という成績に終わりました。振り返ってみますと、憲剛の怪我からはじまり、大きな怪我に見舞われたシーズンだったなと思います。あとはワールドカップが終わりまして、川島とテセが海外に移籍と。夏の猛暑にも苦しめられました。猛暑の中、中2日、中3日での連戦。選手たちは大変きつかっただろうと思います。そのような厳しい状況の中でも私たちは一生懸命戦ったんですけれども、残念ながら5位という成績に終わりました。一生懸命やったとはいっても、皆さんのご期待に沿えなかったということについては、大変申し訳ない気持ちで一杯であります。また私自身も非常に残念な気持ちで一杯なシーズンでございました。
次に今シーズンですけれども、ACLもございませんので、リーグ戦、ナビスコカップ、天皇杯の3つを戦うわけですけれども、この中ではリーグ戦を最重要課題としてタイトルを獲ろうということで、隣にいます相馬監督とも話を進めております。
先週の13日にシーズンがはじまったわけですが、チームの始動式のとき、私はこういうようなことをクラブの全員に話をしました。年が改まってですね、いろんなところでいろんな団体の賀詞交歓会等の活動に出ているんですが、そのときに出席されている皆様のフロンターレに対する期待というものは、今までにないぐらい大きな、強いものがありました。何としても優勝してほしいという熱望が、ふつふつと沸いているマグマのような、今にも爆発しそうな感じすら受けています。そういうことで今年、私たちはその期待に何としても応えなきゃいけないぞという話をしました。
そして優勝するためには、人と同じようなことをやっていてはダメだということですね。漠然と練習していては絶対にタイトルは獲れない。ちゃんと目的意識を持って人の2倍3倍練習することによって、ようやくタイトルは手に入るんではなかろうかと。そういうつもりでやって欲しいと話をしました。そういう意味で、私は四文字熟語で捲土重来という風に気持ちを込めて言ったんですけれども、選手たちはこのことを受け止めて、強く肝に銘じてくれたであろうと確信しております。
次に今シーズンは隣におります相馬君がチームの指揮を執ります。私は相馬監督というのは、妥協を許さない厳しい人だなと見ております。それはですね、皆さんも観ていると思うんですが、ファイトフロンターレ、ソーマの星。あれを観たときにですね、キャスターのミワちゃんが「相馬さん、もうひとつ星くださいよ」ってお願いするんですが、自分が納得しないと絶対に星をあげないんですよね。私だったらあげますって言うんですが、そういうことはまずなかったですね。それぐらい厳しい徹底した人だなという風に、私は思っています。
私は試合に勝つということは、戦術面でいうと選手たちがチームとしてやるべきことをしっかりやるということ。やってはいけないことは絶対にやらないと、徹底することなんじゃないかなと思うんですね。そういう意味では相馬監督は徹底して妥協せず、しっかり根づかせてくれるだろうと思います。皆さん、期待してください。
それから、後ろに新入団選手が9名ほど控えておりますけれども、彼らもフロンターレに入ってきたのは、フロンターレを優勝させよう、自分たちも優勝しようという強い気持ちの中で入団しております。ですから先ほど申し上げたとおり、2倍3倍の練習をしてフロンターレのために必ず貢献してくれると確信しています。
例年ですと、ここで開幕戦のヒントを出すところなんですけど、残念です。もう発表されてしまいました。ただですね、発表できたらこんなことを言おうと思ったのですが、人知れず思えば苦し紅の末摘花の色に出でなむという、これは古今集の歌なんですが、わかりますか?ヒントは内容じゃなくて末摘花という花、ここから連想していただきたいと思います。おわかりいただけましたか?
次に等々力陸上競技場ですけれども、先ほど市長さんから改築するから心配するなという話がありました。皆さん、改築ということがすごく大事なんです。これはどういうことかと言いますと、ちょろちょろした手直しではなくて、全面的に壊して作り直すという意味なんですよ。間違いないと思います。それを市長さんが約束してくださったというのはですね、私は等々力が盛り上がるというのは、川崎市の活性化に絶対つながるんだという強い意気込みでやっています。ですから川崎のランドマークになるような、より安全でより快適な、そして3万5千人を収容できるようなスタジアムを、ぜひ作っていただきたいと思います。ファン、サポーター、そして川崎市民の切なるお願いでございますので、一刻も早くできるよう、ひとつ阿部市長よろしくお願いいたします。
そして結びになりますけれども、昨年の悔しさを忘れずにですね、今年のキャッチフレーズ「挑」。岡本太郎さんのエネルギーをもらって、でも挑むだけじゃダメなんです。獲らなきゃ。今年は絶対に獲得します。そのためには先ほど言いましたように、みんなが人よりも多くトレーニングを積んで全力で戦って参ります。皆様も大きな声で声援を送っていただきたいという風に思います。ファン、サポーターをはじめとするフロンターレを応援してくださる多くの皆様とともに、悲願のタイトルを手にしたいと思います。どうか皆様、熱い、大きなご声援をよろしくお願いいたします。ありがとうございました。