日はまた昇る

鬼木達スペシャルインタビュー

キラーパス

 11月8日、福岡戦。鬼木、それまでホベルチに先発の座を明け渡していた我那覇、ケガで長期離脱していた寺田というフレッシュな面々がスタメンに名を連ねた。「勝ちたい」という思いはひとつだった。試合は前半終了間際に先制点をベンチーニョに許すも、鬼木が鋭いパスを何度も前線に供給する。左足首をきゅっと持ち上げると、ふくらはぎの筋肉が盛り上がり、スッと振りぬかれた右足から直線でボールが蹴り出される。そんなシーンが何度も繰り返された。ラスト数分で、足が攣って退いたが、試合をコントロールしたのは間違いなく鬼木だった。フロンターレは5対2で勝利した。  試合後、鬼木は眩しいほどにいい表情をして語った。 「昼寝をしたせいか、昨日の夜はあんまり眠れなかった。ハーフタイムに俺だけじゃなくてみんなが声を出してきょうは盛り上げてた。この1年やってきたことがムダにならないように勝ちたかった」