vol.05
コーチングクリニック 2014年11月号より
第5回「サッカーはサッカーさえやれば伸びるのか?」
寺田 周平(川崎フロンターレ U-15監督)
「川崎フロンターレ育成術」第5回は、サッカーはサッカーさえやれば伸びるのか?と題し、育成年代における競技場面以外の指導について寺田周平U-15監督に伺いました。トップチームで活躍し、日本代表経験をもつ寺田監督だからこそ、技術・戦術以外にも学ぶべきことがあるとの言葉には説得力があります。
(取材・構成/編集部、写真提供/川崎フロンターレ)
サッカーを通して学んでほしい
てらだ・しゅうへい
1975 年6 月23 日、神奈川県横須賀市生まれ。神奈川県立横須賀高校、東海大学卒業後、99 年に川崎フロンターレに入団。長身かつ屈強な身体を武器にセンターバックとして活躍し、守備の安定に貢献した。2008 年には32 歳で日本代表に初選出された。10年に現役を引退。翌年に川崎フロンターレトップチームのアシスタントコーチに就任、12 年からは同コーチを務めた。エリートクラスチーフコーチ兼U-15アシスタントコーチ(13 年)を経て、14 年から現職。日本サッカー協会公認B 級ライセンス保持。
今回のテーマは「サッカーはサッカーさえやれば伸びるのか?」ですが、いずれの競技においても、必要な技術や戦術、あるいはフィジカルさえ磨けばいいのか、プレーが一流であれば選手としても一流になれるのかというと、私は決してそうではないと考えます。
私自身、サッカーを通じて本当に多くのことを学びました。そうした経験から、サッカーは人生の縮図というか、あらゆるものが凝縮されていると実感しています。チームスポーツですからなおさら、人のために動くことがチームのためにもなるわけですが、それは人生においても一緒。自分のことだけを考えるのではなく、人のためを思って尽くせることはとても大切であり素晴らしいことです。また、スポーツに対してだけでなく、勉強も、それから人生も、目標に向かって真剣に取り組むことは決して無駄ではありません。
選手たちには、サッカーを通していろいろなことを学んでほしい。ですから私は、指導のなかで「今言っていることは、サッカー以外でも一緒だよ」と、そういう言い方をよくします。このチームで行った最初のミーティングで、私からいくつかのキーワードを伝えたのですが、その1 つとして「プロ選手を目指す」ではなく、「“一流の” プロ選手を目指す」という話をしました。そこには、サッカー以外の部分もしっかり磨かれた選手になってほしいという意味を込めています。サッカー以外の部分で特に大事にしているのは、まず、人の話をきちんと聞くことができるかどうかです。いろいろな人の意見にしっかり耳を傾けられることは、サッカーに限らず普段の生活においても大切です。私も成長する過程で、人の意見や考えに影響を受けてきた部分は少なからずあります。
いろいろな人の意見にしっかり耳を傾けられることは、サッカーに限らず、普段の生活においても大切(写真はイメージ)
小・中学生くらいで聞く耳をもたない子はなかなかいないと思いますが、一方で、人の話をきちんと聞いていないことはままあります。例えば練習中やミーティング中に話していても、顔をこちらに向けなかったり、顔は向いているけれども目の焦点がどこに合っているかわからない、ボーッとした表情をしたりすることがあります。昔からよくいわれることですが、話を聞くときは話している人の目を見ることが基本。ですから、話を聞いていなかったり、うわの空で「心ここにあらず」といった状態だったりする選手がいるときは指摘します。ただ、気づいたらその都度細かく言うわけではなく、また個人を特定して指摘するというよりは全体に向けて、「いい?ちゃんと聞いてよ」と注意を促す形が多くあります。
それから、挨拶に関しても非常に大事にしています。挨拶をするのが恥ずかしいという年代でもあり、まだまだ徹底できておらず、甘いところがありますが、試合会場で出会う人たちは、間違いなく自分たちが出場する試合に関係があるわけですから、必ず挨拶をするように厳しく言います。挨拶は基本中の基本。「挨拶をしないこと自体が不自然」「挨拶をしないと気分が悪い」というくらいにならないとダメだと思っています。人と顔を合わせたら自然に挨拶の言葉が口をついて出るまで、言い続けるつもりです。
最終的には、選手本人が気づかない限り変わらない
そのほかにはタイムコントロール、つまり時間をうまく使えるかどうか、オンとオフとの切り替えがしっかりできるかどうかも重要です。私が現役選手だった頃も、練習が終わったらサッと引き上げて自主的に筋トレをやる選手もいれば、いつまでもグラウンドでダラダラと過ごす選手もいました。選手寿命の長い選手には時間をうまく使えている人が多いと、感じています。
以前、指導しているU-15 の選手たちが通う中学校を訪問して、先生に話を聞く機会を設けたことがありました。そうすると「勉強とサッカーとのメリハリがしっかりついていて、時間がうまく使えているだろう」と感じていた選手は、先生の話を聞いても、休み時間を使って勉強するなど、やはりうまく時間が使えていました。時間のメリハリがつけられる選手は集中力も高く、やはり伸びていっています。
選手たちには、「時間がたつのはあっという間だよ。もっと1日1 日を大切に過ごせばよかった、中学生のときにもっと練習しておけばよかったと、今でも後悔することがある」というように、自分自身の経験を話すこともあります。あるいは、練習に少し早くグラウンドに来ていたら「練習までにやれることがあるんじゃない?」、練習後もダラダラしているようなときには「早く帰ったら勉強できるよ」「早く帰って休んだほうがいいんじゃないのか?」というような声掛けをすることもあります。
そういう声掛けをすると、しばらくは自主練習をしたり、サッと引き上げたりするのですが、それがなかなか長続きしないのが悩みどころでもあります。ただし、それは私自身の過去を振り返ってみても、いろいろと言われながら結局できなかったこともたくさんありましたし、最終的には選手本人が「これではダメだ」と気づかない限りは変わりません。ですから、こちらが根気強く言い続けることで、いつか気づいてくれればいいと思っています。
もしかしたら「将来は絶対にプロのサッカー選手になる!」というように、目標が明確な選手ほど気づくのが早いといえるかもしれません。最近の子どもたちは、国内ではなく世界に目を向けていますから、「ヨーロッパでプレーする」「バロンドール(世界年間最優秀選手賞)を取る」といった高い目標を口にします。とはいえ、実際の行動や言動を見ていると、「本気で目指しているのか?」と問いかけたくなる選手もいるのが実情です。中学生くらいではまだ目標が漠然としていたり、リアリティがなかったりするのかもしれません。それでも、なかには非常に高い意識で取り組む選手がいますので、本気かどうかという熱量は選手によって差があるように思います。
そして、これはU-15 だけでなくアカデミー、ひいてはクラブ全体の方針でもありますが、川崎フロンターレという看板を背負っていることを常に意識してほしい。そういう意味で、模範となれるような人間になりなさいという話をしています。学校あるいは自宅周辺でも、「○○君は川崎フロンターレでサッカーをやっている」ということは認識されているはずです。J クラブの下部組織に所属しているから、サッカーがうまいから“すごい” のではなく、学業をおろそかにせず、挨拶もしっかりできて“すごい” となってほしい。その点は折に触れて、「川崎フロンターレの一員であることの自覚や責任をもっている?」と問いかけています。
中学生くらいではまだ将来の目標が漠然としていることもあるが、なかには非常に高い意識で取り組む選手もいる。そういう選手は自分がどう行動すべきかに気づくのも早い(写真はイメージ)
保護者とのコミュニケーション
保護者の方々とのコミュニケーションについては、チーム立ち上げ期の3月に面談をしました。そこでは家庭での様子を聞いたり、クラブの指導方針を伝えたり、3年生に関しては進路について話したりしました。それ以降は定期的にそのような機会を設けるというよりも、何かあったときに連絡をもらって適宜対応していくような形をとっています。
我々から保護者の方にお願いしていることの一番は食事です。去年から、U-15 にはサポートという形で関わっていたのですが、選手たちの帰りが遅いことが気になっていました。学校が終わってから集合して練習したら、去年までは練習終了後に外部に発注したお弁当を食べてから帰宅するという流れでした。確かに練習後の栄養補給は大事なのですが、私としてはできるだけ早く家に帰って、家庭で食事をしてほしい、保護者が作る料理を食べながら家族でコミュニケーションをとってほしいという思いがありました。そこで今年からは保護者の方々にお願いして、おにぎりなど練習が終わった後にパッと食べられるような軽食を用意してもらうことにしました。練習後に補食をとったらすぐに帰宅して、家でしっかり栄養をとるというスタイルに変えたのです。
保護者の方の負担が増えることになりますから、変更するに当たってはアンケートをとりました。ありがたいことに賛成していただける方が多かったのですが、なかにはグラウンドから家までが遠いので、これまで通り練習後にしっかり食べられたほうが子どものためにいいという意見もありました。そこは今後、対応策を練らなければならないと考えています。
帰宅時間が遅くなることで、睡眠が十分にとれないという問題もあります。睡眠時間の確保は成長期の子どもたちにとって非常に重要。理想をいえば、日付が変わる前には睡眠状態に入っていてほしいですが、チームには帰宅するのが23 時頃になる選手もいます。それから食事をして、お風呂に入って、明日の準備をして…となると、布団に入る頃には日付が変わっているでしょう。それではやはり成長面でかなりマイナスです。
学校の部活動とは異なり、いろいろな学校から選手たちが集まってくるわけですから、移動時間のロスはやむを得ないところもあるのですが、だからこそ前述の通り、そのなかでどうすれば時間をうまく使えるかが大切です。全員が納得できる選択というのは難しいですが、よりよい方向性を考えていかなければいけないと思います。
大人になったときに、どうなっているかが大事
今、私が指導している中学生年代は、一般的に“多感な時期” といわれます。私自身、この年代を指導するのが初めてということもあり、非常に難しさを感じています。そのなかで、反抗期ゆえの態度の悪さが見られたときには、注意はします。ただし、何がなんでもその日のうちに態度を改めさせようというのではなく、根気強く言い続けながら、どこかで変わってくれればいいというスタンスで構えています。むしろ、アプローチの仕方を1 つ間違えてしまうと、最悪の場合、サッカーから離れていってしまう可能性も十分に考えられます。ですからそこのところは慎重に、悪いことは悪い、ダメなものはダメと伝えるものの、短期間で変えようとせずに長い目で見る覚悟でいます。大事なのは、彼らが大人になったときにどうなっているかなのです。
そういう意味では、グラウンドに出てきたときの選手の表情は見るようにしています。友達関係で悩みを抱えていた選手が一時期、練習に来てもテンションが低く、元気がなかったことがありました。全員が全員、学校や家庭の悩みがグラウンドでも表れてしまうわけではありませんが、なかにはサッカーにまで影響を及ぼしてしまうケースもあります。あるいは、日によって表情が明るかったり暗かったりすることもあるので、よほど落ち込んだ顔が続く場合には声を掛けるようにしています。
挨拶に限らず日頃から繰り返し言い聞かせていることは、選手たちに気づいてほしい、変わってほしいと思っているがゆえではあるのですが、もし、私が言わなくなってしまったときに果たしてどうなるのか――という不安はあります。毎日、口うるさく言ってもかえってダメなのではないか、と考えることもありますし、いつ言うのか、どういった調子(声色)で言うのかは考えます。果たしてどのやり方が正しいのか、あるいは効果的なのか、まだまだ模索中です。いかに選手たちの心に響くか、が一番大事ですから。
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近年は、本来家庭でやるべき人間教育、しつけができておらず、その役割が学校や少年団、クラブに任されてきているという話もあります。私は個人的には、家庭環境や家庭の方針が最終的には最も子どもに影響を及ぼすと考えています。子どもが一番長く時間を過ごすのは家なのですから、やはり保護者の影響は大きい。そこは忘れてはならないと思います。
ただし、私自身はすべて家庭でやらなければいけないとは考えていません。なぜなら、サッカーをするなかで学べることもたくさんあるからです。挨拶ができたからといって、サッカーがうまくなるわけではないし、試合に勝てるわけでもない。それはそうかもしれません。確かに、非常に優れた才能をもっていればプロ選手にはなれると思います。けれども、これまで私が関わってきた数多くの選手を見る限り、サッカー以外の部分がしっかりできていたならもっとプロとして長くプレーできたのではないか、日本代表になれたのではないか、海外でプレーできたのではないか、もったいないな…と感じる選手がいたのも事実です。
やはりチームスポーツである以上、人との関わりは欠かせません。それは個人競技でも、チームメートやスタッフとの関わりを考えれば一緒です。コミュニケーションをとって良好な人間関係を築く必要があるのだとすれば、そのツールとして、挨拶もそうですし、人を思いやる気持ちや、「誰かのために」という気持ちが大切です。自分がチームで生きるということは、周りに生かされることでもありますから、挨拶や気遣い、謙虚さ、人の話をきちんと聞く――そういうところは確実に影響してくると思います。
学校や日常生活での悩みがパフォーマンスに影響することもあるため、グラウンドでの選手の表情を観察することも大切(写真はイメージ)
第25回「現代っ子の特徴を踏まえてアプローチを考える」
長橋 康弘(川崎フロンターレ U-18コーチ)
時代とともに、子どもたちの気質や体格も変化するもの。その変化に見合ったアプローチが必要です。実際に現代の子どもたちもまた、ひと昔前に比べて変化があるように感じると長橋康弘U-18コーチは言います。そこで今回は、現代の子どもたちの特徴を整理し、それに見合った指導者の寄り添い方を考えます。
コーチングクリニック 2016年8月号より
第24回「選手への伝え方・伝わり方」
玉置 晴一(川崎フロンターレ U-12コーチ)
より効果的な指導を実践するには、指導者の話術が鍵といっても過言ではありません。しかしながら、指導者が投げかけた言葉への反応は人それぞれであり、理解度もまた異なります。選手に伝わりやすい、理解がより得やすい伝え方とはどのようなものなのでしょうか――? 玉置晴一U-12 コーチに伺いました。
コーチングクリニック 2016年7月号より
第23回「文武両道」
石川 邦明(川崎フロンターレ U-15コーチ)
Jクラブアカデミーはプロサッカー選手の育成が重要なミッションの1つです。しかし、サッカーがうまければそれでいいという考えではなく、生徒・児童の本分である勉強を怠らないこともまた、大切と考えています。川崎フロンターレアカデミーの考える文武両道について、石川邦明U-15 コーチに伺いました。
コーチングクリニック 2016年6月号より
第22回「新入生を迎えるに当たって」
高田 栄二(川崎フロンターレ U-15 コーチ)
間もなく新年度がスタートし、新1年生が活動に加わる季節となりました。この時期はやはり、新入生やその保護者とのコミュニケーション、情報収集が欠かせません。そこで今回は、新入生をチームに迎え入れる際に指導者が得るべき情報や取り組むべき事柄について、高田栄二U-15 コーチにお話を伺いました。
コーチングクリニック 2016年5月号より
第21回「寒冷&感染症対策」
関 智久(川崎フロンターレ U-15トレーナー)
夏季の暑熱対策に比べて、冬季の寒冷対策はさほど重視されていないというのが現状です。しかしながら意識して対策するか否かで、競技に向けたコンディションは大きく変わってくるといえます。そこで今回は、川崎フロンターレアカデミーにおける寒冷&感染症対策について関智久トレーナーに伺いました。
コーチングクリニック 2016年4月号より
第20回「性別による特徴を把握し、指導に生かす」
小林忍(川崎フロンターレ 育成プロジェクトグループ GKコーチ)
成長著しい日本の女子サッカー。その背景には、U-12で男子とプレーする機会が多いことがあるようです。この年代の指導者は今後さらに、男女とも指導する可能性が高まるでしょう。今回のテーマは「性別による特徴を把握し、指導に生かす」。U-16日本女子代表GKコーチも務める、小林忍コーチに伺いました。
コーチングクリニック 2016年2月号より
第19回「チームの枠を超えた指導者同士の連携」
藤原 隆詞(川崎フロンターレ 育成プロジェクトグループ チーフコーチ)
第19回は「地域連携」がテーマ。川崎フロンターレでは主にトレセン活動で、あるいは試合会場でのコミュニケーションによって地域の指導者、選手と連携を図り、川崎市全体のレベルの底上げに寄与すべく活動しています。その詳細について、育成プロジェクトグループの藤原隆詞チーフコーチに伺いました。
コーチングクリニック 2016年1月号より
第18回「選手を観察して見極める」
川口 良輔(川崎フロンターレ 育成プロジェクトグループ長)
連載第18回は「指導者に欠かせない観察力」がテーマ。1人1人顔や体格が違うように性格も十人十色の選手たちに、指導者はどのようなアプローチをするのがベストなのでしょうか。育成プロジェクトグループ長の川口良輔氏に「コーチング」と「ティーチング」との違いも踏まえてお話しいただきました。
コーチングクリニック 2015年12月号より
第17回「精神的成長と目標設定」
鈴木 洋平(川崎フロンターレ U-15GKコーチ)
今回のテーマは「メンタル面へのアプローチ」です。技術・戦術やフィジカルと同様に、精神的な成長も育成年代の選手たちには欠かせないもの。川崎フロンターレU-15では昨年からメンタルトレーニングを導入しており、その鍵を握るのが目標設定なのだとか。詳細について鈴木洋平U-15GK コーチに伺いました。
コーチングクリニック 2015年11月号より
第16回「セレクションの視点」
後藤 静臣(川崎フロンターレ アカデミーダイレクター)
夏休みも終わりに近づき、来年度の入団選手を募集する時期となりました。毎年数多くの入団希望者が集まる川崎フロンターレアカデミーではセレクションにおいて、子どもたちのプレーはもちろん行動や言動も含め、どのようなところを見ているのでしょうか? 後藤静臣アカデミーダイレクターに伺いました。
コーチングクリニック 2015年10月号より
第15回「合宿・遠征の過ごし方」
冨田 幸嗣(川崎フロンターレ U-12コーチ)
現在、夏休み真っただ中にある育成年代の選手たちにとって、この時期の合宿や遠征は大きなステップアップのチャンスです。その一方、指導者にとっても普段は見られない選手の一面を発見できるいい機会といえるでしょう。今回はそんな「合宿・遠征の過ごし方」について、冨田幸嗣U-12 コーチに伺いました。
コーチングクリニック 2015年9月号より
第14回「選手の心に火をつける」
小林 忍(川崎フロンターレ 育成プロジェクトグループGKコーチ)
今号のテーマは「選手の心に火をつける」。試合に出られる選手とそうでない選手、つまり「レギュラー」「サブ」問題はあらゆる競技において、選手本人はもちろん指導者も頭を悩ませる事象です。ここではサブ選手へのアプローチやモチベーションの維持のさせ方について、小林忍コーチにお伺いしました。
コーチングクリニック 2015年8月号より
第13回「『いい練習』とは?」
玉置 晴一(川崎フロンターレ U-12コーチ)
練習は「量」か「質」か――指導者の間で話題に上ることも多いテーマだと思います。選手が試合に向けて研鑽を積む日頃のトレーニングに関して、一般的に「いい練習」といえるのはどのようなもので、指導者や選手が押さえるべきポイントはどこにあるのでしょうか。玉置晴一U-12 コーチにお話を伺いました。
コーチングクリニック 2015年7月号より
第12回「保護者の役割」
楠田 耕太(川崎フロンターレ U-12GKコーチ)
選手たちにとって一番の理解者であり、サポーターといえば保護者でしょう。指導者の目が届きにくいオフ・ザ・ピッチで求められる役割が多いのはもちろん、クラブでの活動中にも保護者が気を付けなければならない側面はあります。今回は保護者の役割について、U-12 の楠田耕太コーチにお話を伺いました。
コーチングクリニック 2015年6月号より
第11回「リーグの戦い方、トーナメントの戦い方」
今野 章(川崎フロンターレ U-18監督)
新シーズン開幕。チームは年間を通じて公式戦を戦います。とはいえ、常に同じコンディションで臨むのは不可能。さらにはその時々の状況で、試合に向かうメンタルも変わるはずです。「川崎フロンターレ育成術」第11回は「リーグの戦い方、トーナメントの戦い方」について、今野章U-18監督に伺いました。
コーチングクリニック 2015年5月号より
第10回「チームビルディング」
後藤 静臣(川崎フロンターレアカデミーダイレクター)
新体制となって間もないこの時期、指導者が苦心するのは、チームをいかにまとめ、選手・スタッフが一丸となって目標に進むか、ということでしょう。「川崎フロンターレ育成術」第10回は本誌特集企画と連動させ、「チームビルディング」について、後藤静臣アカデミーダイレクターにお話を伺いました。
コーチングクリニック 2015年4月号より
第9回「成長期のコンディショニングを考える」
関 智久(川崎フロンターレ U-18トレーナー)
パフォーマンス向上には、トレーニングの積み重ねに加え休養と栄養も欠かせません。コンディションの不調はケガの恐れがあるだけでなく、成長度合いにも関係するでしょう。「川崎フロンターレ育成術」第9回は、引き続きU-18の関智久トレーナーに、成長期のコンディショニングについてお話を聞きました。
コーチングクリニック 2015年3月号より
第8回「トレーナーから選手たちに何を教え、伝えるか?」
関 智久(川崎フロンターレ U-18トレーナー)
最近は、育成年代の現場にもトレーナーのサポートが入るケースが増えました。選手としても人間としても成長段階にある子どもたちにとって、トレーナーのアドバイスや関わり方は、自立を促すきっかけの1つでもあります。「川崎フロンターレ育成術」第8回は、U-18の関智久トレーナーにお話を伺いました。
コーチングクリニック 2015年2月号より
第7回「子どものモチベーションを高める指導」
高田 栄二(川崎フロンターレU-15コーチ)
当然のことながら、選手たちがスポーツに取り組むときには、「やりたい」という意志、つまり前向きな気持ちがなければいけません。「川崎フロンターレ育成術」第7回は、選手のやる気を引き出し、モチベーションを高く保つための指導のポイントについて、高田栄二U-15コーチにお話しいただきました。
コーチングクリニック 2015年1月号より
第6回「サッカーはサッカーさえやれば伸びるのか?②」
佐原 秀樹(川崎フロンターレ U-12監督)
「川崎フロンターレ育成術」第6回は、前回に引き続き「サッカーはサッカーさえやれば伸びるのか?」をテーマに、今回はジュニア年代の指導について佐原秀樹U-12監督に伺いました。サッカー選手としての入り口に立ったばかりの子どもたちの成長のカギは、“子どもの親離れ”と“親の子離れ”のようです。
コーチングクリニック 2014年12月号より
第5回「サッカーはサッカーさえやれば伸びるのか?」
寺田 周平(川崎フロンターレ U-15監督)
「川崎フロンターレ育成術」第5回は、サッカーはサッカーさえやれば伸びるのか?と題し、育成年代における競技場面以外の指導について寺田周平U-15監督に伺いました。トップチームで活躍し、日本代表経験をもつ寺田監督だからこそ、技術・戦術以外にも学ぶべきことがあるとの言葉には説得力があります。
コーチングクリニック 2014年11月号より
第4回「ミーティングのあり方」
今野 章(川崎フロンターレ U-18監督)
「川崎フロンターレ育成術」第4回は、ミーティングのあり方、重要性について、今野章U-18監督にお話しいただきました。次の試合に向けた準備のため、指導者と選手のコミュニケーションのためにミーティングは欠かせません。その実施方法は様々ですが、今野監督はどのように捉えているのでしょうか――?
コーチングクリニック 2014年10月号より
第3回「勝敗重視?内容重視?」
後藤 静臣(川崎フロンターレアカデミーダイレクター)
「川崎フロンターレ育成術」第3回は、試合において結果と内容のどちらを重視するのかについて、後藤静臣アカデミーダイレクターにお話しいただきました。年代が上がるにつれて勝利を求めるパーセンテージも高まりますが、結果にこだわりすぎてもいけません。また、指導者や保護者が試合に対してどういうスタンスで臨むかも、重要な鍵を握っているといえそうです。
コーチングクリニック 2014年9月号より
第2回「状況把握・状況判断の力を身につける」
長橋 康弘(川崎フロンターレU-18コーチ)
「川崎フロンターレ育成術」第2回は、状況把握・状況判断の重要性について、川崎フロンターレU-18の長橋康弘コーチにお話しいただきました。その時々でさまざまな状況に直面するサッカーではもちろん、そのほかの競技でも状況把握力・状況判断力は欠かせないもの。これらの能力を養い向上させていくためのヒントを、指導者そして保護者に向けてアドバイスします。
コーチングクリニック 2014年8月号より
「コーチング・クリニック」とは
1987年創刊のスポーツ指導者のための指導力向上マガジン。
心技体の向上に役立つスポーツ医科学情報をベースに、食育、感性学、遊びプログラム、さらにはメディアトレーニングなどに至るまで、指導者が知っておきたい知識と情報が満載!
B5判・毎月27日発売
2016年
- 第25回現代っ子の特徴を踏まえてアプローチを考える
- 第24回選手への伝え方・伝わり方
- 第23回文武両道
- 第22回新入生を迎えるに当たって
- 第21回寒冷&感染症対策
- 第20回性別による特徴を把握し、指導に生かす
2015年
- 第19回チームの枠を超えた指導者同士の連携
- 第18回選手を観察して見極める
- 第17回精神的成長と目標設定
- 第16回セレクションの視点
- 第15回合宿・遠征の過ごし方
- 第14回選手の心に火をつける
- 第13回『いい練習』とは?
- 第12回保護者の役割
- 第11回リーグの戦い方、トーナメントの戦い方
- 第10回チームビルディング
- 第9回成長期のコンディショニングを考える
- 第8回トレーナーから選手たちに何を教え、伝えるか?
- 第7回子どものモチベーションを高める指導