vol12
コーチングクリニック 2015年6月号より
第12回「保護者の役割」
楠田 耕太(川崎フロンターレ U-12GKコーチ)
未来のプロサッカー選手を育てるために、アスリートの原石を発掘するために、サッカーを通した“人間” 育成のために――。J リーグクラブの取り組みから学べることは、サッカーをうまくするための技術だけではない。本連載では、川崎フロンターレのコーチやスタッフが日々考え、そして実践する選手育成、人間育成の考え方を紹介する。第12 回は、選手たちの一番のサポーターであり、理解者でもある保護者の役割について、U-12 の楠田耕太コーチにお話を伺った。
(取材・構成/編集部、写真提供/川崎フロンターレ)
クラブから保護者へ加入時に伝えること
くすだ・こうた
1985 年5 月16 日、熊本県熊本市生まれ。熊本県立熊本工業高校卒業、熊本学園大学卒業。川崎フロンターレスクール・普及コーチ、U-12・13・15GK コーチ、4 種川崎市トレセンコーチ、3 種神奈川県トレセン川崎南地区コーチ、GK スクールマスターなどを歴任。2015 年から現職。日本サッカー協会公認B級ライセンス、及び日本サッカー協会公認GK-B 級ライセンス保持。
選手がアカデミーに加入する際、クラブから保護者の方に、いくつかのお願いやお話をするようにしています。
第1に、クラブの方針に従っていただきたいということは必ず伝えます。川崎フロンターレに入る以上、選手はもちろん、保護者もクラブの一員。“フロンターレ・ファミリー”としての言動・行動を心がけてほしいのです。子どもは親の言動・行動をよく見聞きしているものです。保護者同士の会話を耳にした選手が、その話をうのみにしてしまい、ともすればそのことが選手同士のトラブルになる恐れもありますので、その点は気を付けてほしいと思います。
それから、選手には自立を促したいので、選手が迷ったり悩んだりしたときも、最終的な決断は選手にさせてほしい。「こういう考え方もできるよ」「こういう方法もあるよ」と、子どもたちの視野が広がるようなアプローチはしてほしいのですが、「こうじゃなきゃダメだ!」と保護者が決めつけてしまうことは避けてほしいのです。各家庭でそれぞれ教育方針もあると思いますから、時には「こうだ」と厳しく言うことも大事だとは思いますが、競技の特性を考えたときに、サッカーは選手自らが状況を判断し、考えてプレーを選択しなければならないわけですから、そういう意味においても、選手が決断を下すようにアプローチしてほしいとお願いしています。
自立に関連してもう1つ、アカデミーでは加入したときから練習の行き帰りは選手のみで行います。同じ方向の選手同士でまとまって帰らせるようにしますが、それでも練習を終えてグラウンドから帰り始めるのが20時30分を超えるので、驚かれることもよくありますし、心配もされます。そのため、慣れるまでの期間限定で、送迎していただいても構わない旨は話します。
また、対外試合に出かけるときも、基本的には選手のみで移動します。会場まではどのような交通手段を使うのか、試合開始が何時で、ウオーミングアップの時間を考慮すると何時に会場に到着しておけばいいのか、そのためには何時の電車やバスに乗ればいいのか、すべて選手たちに調べさせ、実際に行動してもらいます。とはいうものの、会場が遠方の場合にはチームでバスを出す場合もありますし、近郊でも試合開始が朝早く、公共の交通機関での移動が難しい場合には、ごくまれにですが、保護者の方に送迎をお願いすることもあります。
あとは食事面。前述したように、U-12は20時頃に練習が終わるので、夕食としてお弁当を用意してもらい、練習が終わったらお弁当を食べてから帰ります。保護者の負担がかなり大きいのですが、選手の身体づくりのためということで理解していただいています。クラブとしても、栄養バランスなどを理解していただけるように、栄養講習会を開催しています。選手たちがお弁当を食べている様子を見に行くと、皆、手作りのものを持たせてもらえています。コンビニなどで購入して持参するケースは、よほどの事情がない限りありません。
ちなみに、以前はU-15も練習後に食事をとっていたのですが、現在は軽食のみで帰宅させるようにしています。それは、家族とのコミュニケーションが希薄になりがちな年代なので、早く家に帰り、自宅で食事をしながら家族とコミュニケーションをとってほしいという考えからです。
サッカーは選手自らが状況を判断し、考えてプレーを選択しなければならない競技。
そういう意味でも、保護者には、選手が決断を下せるようなアプローチをしてほしい(写真はイメージ)
失敗が経験の糧になり大人にしてくれる
我が子のプレーを楽しみに、試合会場へ応援に駆けつける保護者の方は非常に多いです。年代が低いほど保護者の方が熱心な傾向はあり、U-12の試合ではビデオを回している方も見受けます。
応援に来ていただくことについてはなんら問題ありませんし、練習に関しても、保護者の顔が見えると選手はそちらに気を取られてしまうので、頻度は考えてもらいながらも、ぜひ見学に来ていただきたいと考えています。ただし、どんな場合もサイドコーチングはしないでほしいということは必ず伝えます。
そしてチームでの活動中は、基本的には子どもと接触しないようにお願いしています。会場で偶然すれ違うようなこともありますから、そういうときは声を掛けてもらって構わないのですが、例えば、選手が試合の合間にごはんを食べていたり休憩したりしているところへ行って話しかけるようなことは、遠慮してもらっています。
保護者の方は、皆さん理解を示してくださり、守っていただけていますが、なかには試合に熱中してしまうあまり、つい…ということもあります。けれども、保護者の方が本来の役割から逸脱したときに、一番混乱するのは選手です。例えば、指導者には「A」と言われたけれども、保護者に「B」と言われたら、当然ながら選手はどちらの言うことを聞けばいいのか困ってしまうはずです。もちろんその迷いはプレーにも表れます。そうしたリスクを避けるためにも、保護者が指導者の役割を担うことなく、グラウンドでのことは指導者に任せてほしいのです。
これはほかのチームのことになりますが、試合会場で時々、保護者の方がまるでマネジャーのようにかいがいしく働く光景を目にすることがあります。着替えから食事、送迎までずっとつきっきり。それはセレクションの会場でも時折見受けられます。セレクションの合間だけでなく、セレクションが終わって帰るときもまだ、保護者が子どもの荷物を持ってあげているのです。あるいは、選手が忘れ物をしたときに保護者がこっそり渡しに来ることもあります。グラウンド外でも、例えば朝、なかなか起きられない子どもをいつも起こしてあげる保護者の方もいるだろうと思います。
それらはただの甘えであり、甘やかしです。果たしてその子どもがどういうふうに育つのか、気になります。自分のことは自分でやるのが大前提。「転ばぬ先の杖」のように、保護者がなんでもかんでも手助けしてしまえば自立心は芽生えませんし、失敗から学ぶこともできません。
実際に、寝坊したり試合でユニフォームを忘れてしまったり、試合会場に向かうのに乗るバスを間違えたり、反対方向の電車に乗ってしまったり――。そういうことは少なからず起こるものです。そうした失敗に対して、私たちから指導はしますが、それも1つの経験であり、大人になっていくきっかけだと捉えています。
大人だって失敗するのですから、失敗しない子どもなどいません。それなのに大人が手を出して失敗を回避させれば、それが当たり前になって、タフには育たないでしょう。身をもって経験すれば、同じ失敗はなくなります。ですから、やはり保護者から自立を促してほしいと思います。小さいうちからすべて自分でやるのは無理かもしれませんが、少しずつ一人前になっていけばいいのです。
選手と保護者、選手と指導者、そして保護者と指導者。3 者間のコミュニケーションがそれぞれ円滑にいっているのが理想
(写真はイメージ)
選手・保護者・指導者3者の信頼関係を築くには
川崎フロンターレアカデミーでは各カテゴリーで保護者との面談を実施しています。U-12では、春先から夏前にかけてと、秋口から冬にかけての年2回、行います。1回目の面談では、新しく加入した選手なら「加入してみてどうですか?」、進級した選手であれば「学年が上がってどうですか?」「コーチが代わってどうですか?」といった話が中心となり、選手の変化や気になるところについて話します。また、6年生の場合はU-15への昇格に関する話もします。
2回目の面談はたいていシーズンの終盤に行うことが多いです。年が明ければ、基本的に新学年のコーチに受け渡すことになりますので、来年度のおおまかな1年のスケジュールの話をします。あとは、1回目の面談で上がった話題について、その後の経過をお互いに報告し合うこともあります。
U-12の場合、保護者の方からよく出る話題としては、まず身体的なことがあります。「なかなか背が伸びない…」とか、「どうやったら足が速くなりますか?」とかといった類いです。これについては、これから成長期を迎える段階ですから、あまり深刻になり過ぎる必要はないと話します。保護者の方には、「今はフィジカルよりもテクニックの向上に目を向けてほしい」と話したり、チームのトレーナーと相談して走り方に関する講習会を実施したり、といったアプローチをします。
あとはやはり、選手の人間性の部分の話が多くなります。「ウチの子はこういうところがあって…」というような話になるので、それに対しては我々からも「グラウンドではこういう一面も見られますよ」「そこは一緒ですね」といった情報交換をします。そのほかには、学校での様子を聞くこともあります。特に、U-15は高校受験が待ち構えていますから、成績表を提出してもらったり、学校訪問をしたりするなど、学業も気にかけるようにしています。
失敗を経験すれば、同じ失敗はしなくなる。選手は少しずつ一人前になっていけばいいという接し方が大切(写真は イメージ)
選手と保護者、選手と指導者、そして保護者と指導者。3者間のコミュニケーションがそれぞれ円滑にいっているのが理想です。選手・保護者・コーチのトライアングルのどこかが破綻すると、歯車はあっという間に狂ってしまいます。それはグラウンド・学校・自宅という環境のトライアングルも同様。どちらともうまく連携し、コミュニケーションをとり、関係を構築することが重要です。
特にジュニアユース、ユースになると選手と保護者との間でコミュニケーションがとれておらず、選手から聞く話と保護者から聞く話とがずれていることもあります。あるいは選手と指導者とで話をしたときに、選手が誤解して受け取っていることもあれば、自分にとっていいように解釈することもある。そして保護者には「コーチからこう言われた」と実際にはないことが話されているケースも、ままあります。
ですから、試合会場や練習場で会ったときには、我々も保護者の方と積極的にコミュニケーションをとり(ただし、状況やタイミングも重要になります)、関係を密にしていきたいという思いがあります。その一環として今年は、選手の家族写真の提供をお願いしました。これには家族構成を知っておきたいということもありますが、一番の目的はグラウンドで会ったときに、誰の保護者かすぐわかるようにするためです。
選手はU-12から昇格するケースが多いので、U-12のコーチであれば大体わかるのですが、U-15やU-18のコーチが下のカテゴリーの試合を見に来たときに、川崎フロンターレの選手の保護者であることまではわかっても、誰の保護者かがわからないために、コミュニケーションがとれないことがあるのです。選手が良くなるためには、コミュニケーションは欠かせません。そして、信頼関係はコミュニケーションによって築いていけるのです。
最後に、保護者には、子どもたちにいい意味で期待はしていただきたいのですが、現時点での活躍や戦績だけを見て過度な期待を抱き、プレッシャーをかけないでほしいと思います。きっと途中で伸び悩む時期もあるでしょうし、なかなか結果が伴わない時期もあるはずです。そのことが将来を決定づけることはありません。
この先、どうなっていくのかはわからないのですから、子どもたちの姿を温かく見守り、成長を楽しみにしてもらいたい。そう願っています。
第25回「現代っ子の特徴を踏まえてアプローチを考える」
長橋 康弘(川崎フロンターレ U-18コーチ)
時代とともに、子どもたちの気質や体格も変化するもの。その変化に見合ったアプローチが必要です。実際に現代の子どもたちもまた、ひと昔前に比べて変化があるように感じると長橋康弘U-18コーチは言います。そこで今回は、現代の子どもたちの特徴を整理し、それに見合った指導者の寄り添い方を考えます。
コーチングクリニック 2016年8月号より
第24回「選手への伝え方・伝わり方」
玉置 晴一(川崎フロンターレ U-12コーチ)
より効果的な指導を実践するには、指導者の話術が鍵といっても過言ではありません。しかしながら、指導者が投げかけた言葉への反応は人それぞれであり、理解度もまた異なります。選手に伝わりやすい、理解がより得やすい伝え方とはどのようなものなのでしょうか――? 玉置晴一U-12 コーチに伺いました。
コーチングクリニック 2016年7月号より
第23回「文武両道」
石川 邦明(川崎フロンターレ U-15コーチ)
Jクラブアカデミーはプロサッカー選手の育成が重要なミッションの1つです。しかし、サッカーがうまければそれでいいという考えではなく、生徒・児童の本分である勉強を怠らないこともまた、大切と考えています。川崎フロンターレアカデミーの考える文武両道について、石川邦明U-15 コーチに伺いました。
コーチングクリニック 2016年6月号より
第22回「新入生を迎えるに当たって」
高田 栄二(川崎フロンターレ U-15 コーチ)
間もなく新年度がスタートし、新1年生が活動に加わる季節となりました。この時期はやはり、新入生やその保護者とのコミュニケーション、情報収集が欠かせません。そこで今回は、新入生をチームに迎え入れる際に指導者が得るべき情報や取り組むべき事柄について、高田栄二U-15 コーチにお話を伺いました。
コーチングクリニック 2016年5月号より
第21回「寒冷&感染症対策」
関 智久(川崎フロンターレ U-15トレーナー)
夏季の暑熱対策に比べて、冬季の寒冷対策はさほど重視されていないというのが現状です。しかしながら意識して対策するか否かで、競技に向けたコンディションは大きく変わってくるといえます。そこで今回は、川崎フロンターレアカデミーにおける寒冷&感染症対策について関智久トレーナーに伺いました。
コーチングクリニック 2016年4月号より
第20回「性別による特徴を把握し、指導に生かす」
小林忍(川崎フロンターレ 育成プロジェクトグループ GKコーチ)
成長著しい日本の女子サッカー。その背景には、U-12で男子とプレーする機会が多いことがあるようです。この年代の指導者は今後さらに、男女とも指導する可能性が高まるでしょう。今回のテーマは「性別による特徴を把握し、指導に生かす」。U-16日本女子代表GKコーチも務める、小林忍コーチに伺いました。
コーチングクリニック 2016年2月号より
第19回「チームの枠を超えた指導者同士の連携」
藤原 隆詞(川崎フロンターレ 育成プロジェクトグループ チーフコーチ)
第19回は「地域連携」がテーマ。川崎フロンターレでは主にトレセン活動で、あるいは試合会場でのコミュニケーションによって地域の指導者、選手と連携を図り、川崎市全体のレベルの底上げに寄与すべく活動しています。その詳細について、育成プロジェクトグループの藤原隆詞チーフコーチに伺いました。
コーチングクリニック 2016年1月号より
第18回「選手を観察して見極める」
川口 良輔(川崎フロンターレ 育成プロジェクトグループ長)
連載第18回は「指導者に欠かせない観察力」がテーマ。1人1人顔や体格が違うように性格も十人十色の選手たちに、指導者はどのようなアプローチをするのがベストなのでしょうか。育成プロジェクトグループ長の川口良輔氏に「コーチング」と「ティーチング」との違いも踏まえてお話しいただきました。
コーチングクリニック 2015年12月号より
第17回「精神的成長と目標設定」
鈴木 洋平(川崎フロンターレ U-15GKコーチ)
今回のテーマは「メンタル面へのアプローチ」です。技術・戦術やフィジカルと同様に、精神的な成長も育成年代の選手たちには欠かせないもの。川崎フロンターレU-15では昨年からメンタルトレーニングを導入しており、その鍵を握るのが目標設定なのだとか。詳細について鈴木洋平U-15GK コーチに伺いました。
コーチングクリニック 2015年11月号より
第16回「セレクションの視点」
後藤 静臣(川崎フロンターレ アカデミーダイレクター)
夏休みも終わりに近づき、来年度の入団選手を募集する時期となりました。毎年数多くの入団希望者が集まる川崎フロンターレアカデミーではセレクションにおいて、子どもたちのプレーはもちろん行動や言動も含め、どのようなところを見ているのでしょうか? 後藤静臣アカデミーダイレクターに伺いました。
コーチングクリニック 2015年10月号より
第15回「合宿・遠征の過ごし方」
冨田 幸嗣(川崎フロンターレ U-12コーチ)
現在、夏休み真っただ中にある育成年代の選手たちにとって、この時期の合宿や遠征は大きなステップアップのチャンスです。その一方、指導者にとっても普段は見られない選手の一面を発見できるいい機会といえるでしょう。今回はそんな「合宿・遠征の過ごし方」について、冨田幸嗣U-12 コーチに伺いました。
コーチングクリニック 2015年9月号より
第14回「選手の心に火をつける」
小林 忍(川崎フロンターレ 育成プロジェクトグループGKコーチ)
今号のテーマは「選手の心に火をつける」。試合に出られる選手とそうでない選手、つまり「レギュラー」「サブ」問題はあらゆる競技において、選手本人はもちろん指導者も頭を悩ませる事象です。ここではサブ選手へのアプローチやモチベーションの維持のさせ方について、小林忍コーチにお伺いしました。
コーチングクリニック 2015年8月号より
第13回「『いい練習』とは?」
玉置 晴一(川崎フロンターレ U-12コーチ)
練習は「量」か「質」か――指導者の間で話題に上ることも多いテーマだと思います。選手が試合に向けて研鑽を積む日頃のトレーニングに関して、一般的に「いい練習」といえるのはどのようなもので、指導者や選手が押さえるべきポイントはどこにあるのでしょうか。玉置晴一U-12 コーチにお話を伺いました。
コーチングクリニック 2015年7月号より
第12回「保護者の役割」
楠田 耕太(川崎フロンターレ U-12GKコーチ)
選手たちにとって一番の理解者であり、サポーターといえば保護者でしょう。指導者の目が届きにくいオフ・ザ・ピッチで求められる役割が多いのはもちろん、クラブでの活動中にも保護者が気を付けなければならない側面はあります。今回は保護者の役割について、U-12 の楠田耕太コーチにお話を伺いました。
コーチングクリニック 2015年6月号より
第11回「リーグの戦い方、トーナメントの戦い方」
今野 章(川崎フロンターレ U-18監督)
新シーズン開幕。チームは年間を通じて公式戦を戦います。とはいえ、常に同じコンディションで臨むのは不可能。さらにはその時々の状況で、試合に向かうメンタルも変わるはずです。「川崎フロンターレ育成術」第11回は「リーグの戦い方、トーナメントの戦い方」について、今野章U-18監督に伺いました。
コーチングクリニック 2015年5月号より
第10回「チームビルディング」
後藤 静臣(川崎フロンターレアカデミーダイレクター)
新体制となって間もないこの時期、指導者が苦心するのは、チームをいかにまとめ、選手・スタッフが一丸となって目標に進むか、ということでしょう。「川崎フロンターレ育成術」第10回は本誌特集企画と連動させ、「チームビルディング」について、後藤静臣アカデミーダイレクターにお話を伺いました。
コーチングクリニック 2015年4月号より
第9回「成長期のコンディショニングを考える」
関 智久(川崎フロンターレ U-18トレーナー)
パフォーマンス向上には、トレーニングの積み重ねに加え休養と栄養も欠かせません。コンディションの不調はケガの恐れがあるだけでなく、成長度合いにも関係するでしょう。「川崎フロンターレ育成術」第9回は、引き続きU-18の関智久トレーナーに、成長期のコンディショニングについてお話を聞きました。
コーチングクリニック 2015年3月号より
第8回「トレーナーから選手たちに何を教え、伝えるか?」
関 智久(川崎フロンターレ U-18トレーナー)
最近は、育成年代の現場にもトレーナーのサポートが入るケースが増えました。選手としても人間としても成長段階にある子どもたちにとって、トレーナーのアドバイスや関わり方は、自立を促すきっかけの1つでもあります。「川崎フロンターレ育成術」第8回は、U-18の関智久トレーナーにお話を伺いました。
コーチングクリニック 2015年2月号より
第7回「子どものモチベーションを高める指導」
高田 栄二(川崎フロンターレU-15コーチ)
当然のことながら、選手たちがスポーツに取り組むときには、「やりたい」という意志、つまり前向きな気持ちがなければいけません。「川崎フロンターレ育成術」第7回は、選手のやる気を引き出し、モチベーションを高く保つための指導のポイントについて、高田栄二U-15コーチにお話しいただきました。
コーチングクリニック 2015年1月号より
第6回「サッカーはサッカーさえやれば伸びるのか?②」
佐原 秀樹(川崎フロンターレ U-12監督)
「川崎フロンターレ育成術」第6回は、前回に引き続き「サッカーはサッカーさえやれば伸びるのか?」をテーマに、今回はジュニア年代の指導について佐原秀樹U-12監督に伺いました。サッカー選手としての入り口に立ったばかりの子どもたちの成長のカギは、“子どもの親離れ”と“親の子離れ”のようです。
コーチングクリニック 2014年12月号より
第5回「サッカーはサッカーさえやれば伸びるのか?」
寺田 周平(川崎フロンターレ U-15監督)
「川崎フロンターレ育成術」第5回は、サッカーはサッカーさえやれば伸びるのか?と題し、育成年代における競技場面以外の指導について寺田周平U-15監督に伺いました。トップチームで活躍し、日本代表経験をもつ寺田監督だからこそ、技術・戦術以外にも学ぶべきことがあるとの言葉には説得力があります。
コーチングクリニック 2014年11月号より
第4回「ミーティングのあり方」
今野 章(川崎フロンターレ U-18監督)
「川崎フロンターレ育成術」第4回は、ミーティングのあり方、重要性について、今野章U-18監督にお話しいただきました。次の試合に向けた準備のため、指導者と選手のコミュニケーションのためにミーティングは欠かせません。その実施方法は様々ですが、今野監督はどのように捉えているのでしょうか――?
コーチングクリニック 2014年10月号より
第3回「勝敗重視?内容重視?」
後藤 静臣(川崎フロンターレアカデミーダイレクター)
「川崎フロンターレ育成術」第3回は、試合において結果と内容のどちらを重視するのかについて、後藤静臣アカデミーダイレクターにお話しいただきました。年代が上がるにつれて勝利を求めるパーセンテージも高まりますが、結果にこだわりすぎてもいけません。また、指導者や保護者が試合に対してどういうスタンスで臨むかも、重要な鍵を握っているといえそうです。
コーチングクリニック 2014年9月号より
第2回「状況把握・状況判断の力を身につける」
長橋 康弘(川崎フロンターレU-18コーチ)
「川崎フロンターレ育成術」第2回は、状況把握・状況判断の重要性について、川崎フロンターレU-18の長橋康弘コーチにお話しいただきました。その時々でさまざまな状況に直面するサッカーではもちろん、そのほかの競技でも状況把握力・状況判断力は欠かせないもの。これらの能力を養い向上させていくためのヒントを、指導者そして保護者に向けてアドバイスします。
コーチングクリニック 2014年8月号より
「コーチング・クリニック」とは
1987年創刊のスポーツ指導者のための指導力向上マガジン。
心技体の向上に役立つスポーツ医科学情報をベースに、食育、感性学、遊びプログラム、さらにはメディアトレーニングなどに至るまで、指導者が知っておきたい知識と情報が満載!
B5判・毎月27日発売
2016年
- 第25回現代っ子の特徴を踏まえてアプローチを考える
- 第24回選手への伝え方・伝わり方
- 第23回文武両道
- 第22回新入生を迎えるに当たって
- 第21回寒冷&感染症対策
- 第20回性別による特徴を把握し、指導に生かす
2015年
- 第19回チームの枠を超えた指導者同士の連携
- 第18回選手を観察して見極める
- 第17回精神的成長と目標設定
- 第16回セレクションの視点
- 第15回合宿・遠征の過ごし方
- 第14回選手の心に火をつける
- 第13回『いい練習』とは?
- 第12回保護者の役割
- 第11回リーグの戦い方、トーナメントの戦い方
- 第10回チームビルディング
- 第9回成長期のコンディショニングを考える
- 第8回トレーナーから選手たちに何を教え、伝えるか?
- 第7回子どものモチベーションを高める指導