vol.06
コーチングクリニック 2014年12月号より
第6回「サッカーはサッカーさえやれば伸びるのか?②」
佐原 秀樹(川崎フロンターレ U-12監督)
「川崎フロンターレ育成術」第6回は、前回に引き続き「サッカーはサッカーさえやれば伸びるのか?」をテーマに、今回はジュニア年代の指導について佐原秀樹U-12監督に伺いました。サッカー選手としての入り口に立ったばかりの子どもたちの成長のカギは、“子どもの親離れ”と“親の子離れ”のようです。
(取材・構成/編集部、写真提供/川崎フロンターレ)
自ら考え、行動させる
さはら・ひでき
1978年5月15日、神奈川県横浜市生まれ。桐光学園高校卒業後、97年に川崎フロンターレに入団。同年、ブラジルのグレミオに留学し、翌年に帰国。2008〜09年はFC東京に期限付き移籍したが、それ以外は一貫して川崎フロンターレでプレーし、10年に現役を引退。翌年から、川崎フロンターレで育成・普及コーチを務める。スクール・普及コーチ、アバンテクラスリーダー、U-12コーチを経て、14年から現職。日本サッカー協会公認B級ライセンス保持。
私が現在指導しているU-12(小学6年生)では、チームというよりも、個を伸ばしていくことを大切にしています。そのなかで選手たちには、「サッカーだけじゃなくて、ピッチの外でもお手本になれるような選手になろう」と話し、挨拶に関しては特に口うるさく言っています。
アカデミーに所属する子どもたちは、一般的な小学生に比べると大人びているというか、しっかりしている印象があります。とはいっても、まだ小学生。言われたことを忘れたり、思い出したときだけやったり…というように、習慣として身に付いていない部分がありますから、折に触れて言葉にしています。
U-12で最も重視しているのが、「自立」です。それは子どもだけでなく、親にも当てはまります。子どもはまだまだ甘えたい年頃ですし、親はいろいろと手をかけたいものです。けれども、この時期から子どもは親離れを、そして親は子離れをする努力をしなければなりません。ですから、子どもたちがアカデミーに入団する際の保護者説明会や、あるいは年2 回の面談のときには「お子さんには、自分で考えて行動させるようにしてください」とお願いしています。例えば、荷物の準備。「任せていたら、なかなか終わらないから」「忘れ物をしたらいけないから」と、つい親が口や手を出してしまいがちです。ところが、それでは子どもたちに、自分のことは自分でやるという習慣がいつまでたっても身に付きません。
忘れ物をしたら確かに困るのですが、だからこそ「どうして忘れてしまったのだろう?」とその理由を考え、「次は忘れないようにしよう!」と同じ失敗を繰り返さないための注意深さが生まれます。そうして子どもは自立し、成長していくのです。
また、クラブでの活動中は、なるべく子どもたちと接しないでほしいとお願いしています。特に入団当初は、保護者が夕方からの練習を見学に来られることも多いものです。見学自体は一向に構わないのですが、その頻度は考えてほしいと思います。ピッチの外にいて距離があったとしても、どうしても子どもたちの視界に入ってきてしまう。そうすると、子どもたちは保護者の存在を気にしてしまい、トレーニングに集中できないのです。週末には試合があるので、できるだけ試合で子どもたちを応援してあげてください、と話しています。
普段の生活態度は、ピッチ上でも絶対に表れます。自立した子どもは、サッカーでも周囲を気遣えるプレーができます。「気付ける」「周囲を見ることができる」というのは、ピッチ内外で大きな鍵となるわけです。
その差は、日常生活の違いだと思います。もっといえば、保護者によって大きく左右される部分があると感じています。それは保護者との面談を通して感じる部分でもあり、保護者がしっかりされている場合は、子どももしっかりしていることが多いものです。それは自然な流れだと思います。子どもたちが一番長く時間を過ごすのは家庭。ですから、保護者が普段、どのように子どもと接しているかが、子どもにも直接表れるのではないかと思うのです。
普段の生活態度はピッチ上にも表れるもの。自立した子どもは、サッカーでも周囲を気遣えるプレーができる(写真はイメージ)
移動は子どもたちだけで
自立を促すための取り組みとして、普段の自宅から練習場までの移動はもちろん、試合会場への移動も子どもたちだけでやらせています。
着替えやウオーミングアップの時間を含めると、試合開始の1時間半前には会場に到着しておく必要があります。仮に、試合が10時からだとしたら、8時半には会場に着かなければなりません。ということは、何時にどこに集合して、何時の電車あるいはバスに乗ってどこまで行くのか――。時間も移動手段もすべてキャプテンを中心に、子どもたち自身で調べて、決めさせます。
この取り組みは、私がU-10のコーチに就いた頃には既に行われていました。そのときから、子どもたちにとって非常にいい勉強になると感じていたので、今年も継続して行っています。
時には、予定時間に間に合わないこともあります。慣れないうちは、失敗することのほうが多いといえるかもしれません。けれども、だからこそ次は失敗しないように、子どもたちは必死に考えます。そしてそれが、確実にサッカーにも生きてきます。
最初は驚く保護者もいらっしゃいますし、「子どもたちだけで本当に大丈夫なのか?」と心配もされます。普段の練習でも、夕方開始の練習が終了する頃には、辺りは真っ暗ですし、家から電車で1時間くらいかかる子がいたり、繁華街を通って帰らなければならない子もいたりします。5〜6年生にもなればその生活に慣れてきますが、まだ慣れない4年生だと、送迎の相談をされることもあります。その場合、練習時に関しては、「慣れるまでは○○までは迎えに来ていただいても構わないので、少しずつ1人で行き来できるようにしてください」というように話しています。
ただ、保護者の多くが、私たちの方針に賛同してくださいますし、「私たちが子どもを自立させてあげなければいけないし、私たちも子どもから自立しないといけませんね」とおっしゃってくださる方も多くいます。クラブと保護者とが協力しながら、子どもの成長を促すことができているのではないかと感じます。
「チームで一番」は当然!闘争心と向上心をもたせる
アカデミーに入ってくる子どもたちというのは、それまでは「自分が一番サッカーがうまい」という環境にいた子がほとんどです。そういう子どもたちが集まってサッカーをやるわけですから、入団当初は意気揚々としているのですが、そのうちに「僕よりもうまい子がこんなにいるんだ…」「こいつには勝てないかもしれない…」
というように、チーム内での自分のレベルを目の当たりにし、時に鼻をへし折られてしまうこともあります。そのとき、もっと頑張ろうとポジティブに受け止められる子と、すっかり自信をなくしてしまってプレーの積極性を失ってしまう子とがいます。
クラブの方向性として、小学生年代ではサッカーの基本的な技術を習得させます。この年代は、背の大きさや足の速さで勝負に勝てることも多いのですが、そうした素質の部分だけに頼っていると、いつか必ず苦しくなってしまうからです。また、早いうちから技術を身に付けておくことによって、選手としての幅が広がり、そのなかでいろいろな駆け引きを覚えることもできます。ところが、自分のプレーに自信をなくし、ボールを持つことをストレスに感じて、すぐに手離したがるようでは、選手としては厳しくなります。
大事なのは、どうやって現状からはい上がるか。そして闘争心を前面に押し出し、ストレスなくボールを扱えるようになれるか、です。そこで私は選手たちに「このなかで一番なんて、当たり前だからね。プロのサッカー選手になりたいんだったら、これからジュニアユース、ユースと上がっていったときに、1学年上の選手に交じってプレーできるようにならないと絶対に無理だよ」と、常々言い聞かせています。
小学生年代ではサッカーの基本技術習得がメインとなる(写真はイメージ)
これは、私自身の経験を踏まえたアドバイスでもあります。私は、小・中とJクラブの下部組織で、高校は学校部活動でプレーしました。高校のサッカー部に入ってよかったと思っているのは、クラブチームではさほど厳しくない上下関係や、挨拶などの礼儀が身に付いたことです。このときの経験と実感から、私は子どもたちに挨拶の大切さについて繰り返し言い聞かせているのです。
ただし、ピッチに立てば、学年は関係ありません。よりよい選手がピッチに立つのが当たり前です。しかも、同学年のチームメートのなかで、最終的にプロになれるのは、多くても2人。ゼロという可能性も十分にあります。そのくらい狭き門ですから、チームで一番であることは当然というわけです。私は、19歳の頃に約1年間、ブラジルにサッカー留学しました。普段はいい加減だったり、人がよさそうだったりするブラジル人選手が、ピッチに立つと目の色を変えてサッカーに取り組む真剣さを肌で感じられたことが、私にとって非常に大きな刺激となりました。サッカーがうまいか下手かでいえば、日本人もサッカーはうまい。技術のみに関していえば、もしかしたらブラジル人よりもうまいかもしれません。ただし、向こうの選手間競争は、日本に比べるとかなり熾烈です。選手たちは、いつクラブを解雇されてもおかしくないという状況下で、日々しのぎを削っています。昨日まで一緒にプレーしていたチームメートが、次の日から練習に来ない…ということは日常茶飯事。そんな環境ですから、必然的に、ピッチ上での本気度が違うのです。
プロになるに値する努力や行動ができているか
現在の環境を変えることはなかなかできませんし、ブラジルと同じ環境にする必要はありません。けれども、ブラジル人のようなサッカーに対する本気度、常に貪欲に努力するような働きかけが必要だと私は考えています。
その手段の1 つとして、1学年上のチームで試合に出場する機会を与えています。ジュニアユースとも連携して、小学6年生が中学1年生の試合に出ることもあります。こうしたチャンスに対して、目の色を変えて頑張ってくれる子が出てきてほしいと思います。そうした競争に勝っていく選手は、もちろんサッカーでは非常に優れているといえます。その一方で、人間性の面でも優れていることが多いもの。前述の通り、普段からいろいろなことに気付ける子というのは、ピッチ上でも気付きが早く、周囲もよく見えているのです。
プロ選手になることがゴールではありません。私自身、プロになるまでももちろん努力しましたが、プロになってからのほうがより努力したという自負がありますし、それは私だけにいえることではないと思います。
サッカー選手としての寿命は本当に短く、Jリーグでは26歳といわれています。実力を認められてプロになっても、2〜3年で表舞台から消えてしまうのは、やはり努力を怠ってしまった結果ではないかと思います。そしてそこは、本人の意識次第で絶対に変わってくるはずです。
だからこそ、子どもの頃から現状に満足することなく、常に努力し続け、競争していかなければいけません。子どもたちはまだ、そういう現実を理解していないので、今のうちから問いかけるようにしています。「みんな、プロになりたいと言っているけど、じゃあ、それに見合った努力や行動ができているか?」と。
ピッチに立てば学年は関係ない。よりよい選手がピッチに立つのが当たり前(写真はイメージ)
とはいえ、当然のことながらモチベーションを高く保てる子ばかりではありません。なかには「僕はどれだけ頑張っても無理だ」と考えてしまうような子もいます。選手の性格、タイプによって生まれる温度差をいかに埋めることができるかが、その子が成長できるかどうかの差でもあると感じています。
その意味では、選手のタイプを見極める指導者の観察眼も大事です。例えば私は、誰にでも同じものの言い方をするのではなく、その子の性格に応じて言葉を選ぶようにしています。選手1人1人にしっかり目を配り、性格上どういう言葉をかけてあげると響くのか、というところを探すのです。「この子には少し強めにハッパをかけても大丈夫だろう」「この子は強く言いすぎると余計に落ち込んでしまうだろう」などと、自分のなかで子どもの性格を見極め、言葉を選ぶようにしています。
時には、「こう言ったほうがよかったかな…」と言葉の選び方を反省することもありますが、それもまた、私が指導者として成長していくためには必要な経験であると捉えています。チーム全体の和を見ることができるのももちろん大切ですが、小学生年代では、やはり個々をしっかり見てあげることが指導者の大切な役割ではないかと思います。
第25回「現代っ子の特徴を踏まえてアプローチを考える」
長橋 康弘(川崎フロンターレ U-18コーチ)
時代とともに、子どもたちの気質や体格も変化するもの。その変化に見合ったアプローチが必要です。実際に現代の子どもたちもまた、ひと昔前に比べて変化があるように感じると長橋康弘U-18コーチは言います。そこで今回は、現代の子どもたちの特徴を整理し、それに見合った指導者の寄り添い方を考えます。
コーチングクリニック 2016年8月号より
第24回「選手への伝え方・伝わり方」
玉置 晴一(川崎フロンターレ U-12コーチ)
より効果的な指導を実践するには、指導者の話術が鍵といっても過言ではありません。しかしながら、指導者が投げかけた言葉への反応は人それぞれであり、理解度もまた異なります。選手に伝わりやすい、理解がより得やすい伝え方とはどのようなものなのでしょうか――? 玉置晴一U-12 コーチに伺いました。
コーチングクリニック 2016年7月号より
第23回「文武両道」
石川 邦明(川崎フロンターレ U-15コーチ)
Jクラブアカデミーはプロサッカー選手の育成が重要なミッションの1つです。しかし、サッカーがうまければそれでいいという考えではなく、生徒・児童の本分である勉強を怠らないこともまた、大切と考えています。川崎フロンターレアカデミーの考える文武両道について、石川邦明U-15 コーチに伺いました。
コーチングクリニック 2016年6月号より
第22回「新入生を迎えるに当たって」
高田 栄二(川崎フロンターレ U-15 コーチ)
間もなく新年度がスタートし、新1年生が活動に加わる季節となりました。この時期はやはり、新入生やその保護者とのコミュニケーション、情報収集が欠かせません。そこで今回は、新入生をチームに迎え入れる際に指導者が得るべき情報や取り組むべき事柄について、高田栄二U-15 コーチにお話を伺いました。
コーチングクリニック 2016年5月号より
第21回「寒冷&感染症対策」
関 智久(川崎フロンターレ U-15トレーナー)
夏季の暑熱対策に比べて、冬季の寒冷対策はさほど重視されていないというのが現状です。しかしながら意識して対策するか否かで、競技に向けたコンディションは大きく変わってくるといえます。そこで今回は、川崎フロンターレアカデミーにおける寒冷&感染症対策について関智久トレーナーに伺いました。
コーチングクリニック 2016年4月号より
第20回「性別による特徴を把握し、指導に生かす」
小林忍(川崎フロンターレ 育成プロジェクトグループ GKコーチ)
成長著しい日本の女子サッカー。その背景には、U-12で男子とプレーする機会が多いことがあるようです。この年代の指導者は今後さらに、男女とも指導する可能性が高まるでしょう。今回のテーマは「性別による特徴を把握し、指導に生かす」。U-16日本女子代表GKコーチも務める、小林忍コーチに伺いました。
コーチングクリニック 2016年2月号より
第19回「チームの枠を超えた指導者同士の連携」
藤原 隆詞(川崎フロンターレ 育成プロジェクトグループ チーフコーチ)
第19回は「地域連携」がテーマ。川崎フロンターレでは主にトレセン活動で、あるいは試合会場でのコミュニケーションによって地域の指導者、選手と連携を図り、川崎市全体のレベルの底上げに寄与すべく活動しています。その詳細について、育成プロジェクトグループの藤原隆詞チーフコーチに伺いました。
コーチングクリニック 2016年1月号より
第18回「選手を観察して見極める」
川口 良輔(川崎フロンターレ 育成プロジェクトグループ長)
連載第18回は「指導者に欠かせない観察力」がテーマ。1人1人顔や体格が違うように性格も十人十色の選手たちに、指導者はどのようなアプローチをするのがベストなのでしょうか。育成プロジェクトグループ長の川口良輔氏に「コーチング」と「ティーチング」との違いも踏まえてお話しいただきました。
コーチングクリニック 2015年12月号より
第17回「精神的成長と目標設定」
鈴木 洋平(川崎フロンターレ U-15GKコーチ)
今回のテーマは「メンタル面へのアプローチ」です。技術・戦術やフィジカルと同様に、精神的な成長も育成年代の選手たちには欠かせないもの。川崎フロンターレU-15では昨年からメンタルトレーニングを導入しており、その鍵を握るのが目標設定なのだとか。詳細について鈴木洋平U-15GK コーチに伺いました。
コーチングクリニック 2015年11月号より
第16回「セレクションの視点」
後藤 静臣(川崎フロンターレ アカデミーダイレクター)
夏休みも終わりに近づき、来年度の入団選手を募集する時期となりました。毎年数多くの入団希望者が集まる川崎フロンターレアカデミーではセレクションにおいて、子どもたちのプレーはもちろん行動や言動も含め、どのようなところを見ているのでしょうか? 後藤静臣アカデミーダイレクターに伺いました。
コーチングクリニック 2015年10月号より
第15回「合宿・遠征の過ごし方」
冨田 幸嗣(川崎フロンターレ U-12コーチ)
現在、夏休み真っただ中にある育成年代の選手たちにとって、この時期の合宿や遠征は大きなステップアップのチャンスです。その一方、指導者にとっても普段は見られない選手の一面を発見できるいい機会といえるでしょう。今回はそんな「合宿・遠征の過ごし方」について、冨田幸嗣U-12 コーチに伺いました。
コーチングクリニック 2015年9月号より
第14回「選手の心に火をつける」
小林 忍(川崎フロンターレ 育成プロジェクトグループGKコーチ)
今号のテーマは「選手の心に火をつける」。試合に出られる選手とそうでない選手、つまり「レギュラー」「サブ」問題はあらゆる競技において、選手本人はもちろん指導者も頭を悩ませる事象です。ここではサブ選手へのアプローチやモチベーションの維持のさせ方について、小林忍コーチにお伺いしました。
コーチングクリニック 2015年8月号より
第13回「『いい練習』とは?」
玉置 晴一(川崎フロンターレ U-12コーチ)
練習は「量」か「質」か――指導者の間で話題に上ることも多いテーマだと思います。選手が試合に向けて研鑽を積む日頃のトレーニングに関して、一般的に「いい練習」といえるのはどのようなもので、指導者や選手が押さえるべきポイントはどこにあるのでしょうか。玉置晴一U-12 コーチにお話を伺いました。
コーチングクリニック 2015年7月号より
第12回「保護者の役割」
楠田 耕太(川崎フロンターレ U-12GKコーチ)
選手たちにとって一番の理解者であり、サポーターといえば保護者でしょう。指導者の目が届きにくいオフ・ザ・ピッチで求められる役割が多いのはもちろん、クラブでの活動中にも保護者が気を付けなければならない側面はあります。今回は保護者の役割について、U-12 の楠田耕太コーチにお話を伺いました。
コーチングクリニック 2015年6月号より
第11回「リーグの戦い方、トーナメントの戦い方」
今野 章(川崎フロンターレ U-18監督)
新シーズン開幕。チームは年間を通じて公式戦を戦います。とはいえ、常に同じコンディションで臨むのは不可能。さらにはその時々の状況で、試合に向かうメンタルも変わるはずです。「川崎フロンターレ育成術」第11回は「リーグの戦い方、トーナメントの戦い方」について、今野章U-18監督に伺いました。
コーチングクリニック 2015年5月号より
第10回「チームビルディング」
後藤 静臣(川崎フロンターレアカデミーダイレクター)
新体制となって間もないこの時期、指導者が苦心するのは、チームをいかにまとめ、選手・スタッフが一丸となって目標に進むか、ということでしょう。「川崎フロンターレ育成術」第10回は本誌特集企画と連動させ、「チームビルディング」について、後藤静臣アカデミーダイレクターにお話を伺いました。
コーチングクリニック 2015年4月号より
第9回「成長期のコンディショニングを考える」
関 智久(川崎フロンターレ U-18トレーナー)
パフォーマンス向上には、トレーニングの積み重ねに加え休養と栄養も欠かせません。コンディションの不調はケガの恐れがあるだけでなく、成長度合いにも関係するでしょう。「川崎フロンターレ育成術」第9回は、引き続きU-18の関智久トレーナーに、成長期のコンディショニングについてお話を聞きました。
コーチングクリニック 2015年3月号より
第8回「トレーナーから選手たちに何を教え、伝えるか?」
関 智久(川崎フロンターレ U-18トレーナー)
最近は、育成年代の現場にもトレーナーのサポートが入るケースが増えました。選手としても人間としても成長段階にある子どもたちにとって、トレーナーのアドバイスや関わり方は、自立を促すきっかけの1つでもあります。「川崎フロンターレ育成術」第8回は、U-18の関智久トレーナーにお話を伺いました。
コーチングクリニック 2015年2月号より
第7回「子どものモチベーションを高める指導」
高田 栄二(川崎フロンターレU-15コーチ)
当然のことながら、選手たちがスポーツに取り組むときには、「やりたい」という意志、つまり前向きな気持ちがなければいけません。「川崎フロンターレ育成術」第7回は、選手のやる気を引き出し、モチベーションを高く保つための指導のポイントについて、高田栄二U-15コーチにお話しいただきました。
コーチングクリニック 2015年1月号より
第6回「サッカーはサッカーさえやれば伸びるのか?②」
佐原 秀樹(川崎フロンターレ U-12監督)
「川崎フロンターレ育成術」第6回は、前回に引き続き「サッカーはサッカーさえやれば伸びるのか?」をテーマに、今回はジュニア年代の指導について佐原秀樹U-12監督に伺いました。サッカー選手としての入り口に立ったばかりの子どもたちの成長のカギは、“子どもの親離れ”と“親の子離れ”のようです。
コーチングクリニック 2014年12月号より
第5回「サッカーはサッカーさえやれば伸びるのか?」
寺田 周平(川崎フロンターレ U-15監督)
「川崎フロンターレ育成術」第5回は、サッカーはサッカーさえやれば伸びるのか?と題し、育成年代における競技場面以外の指導について寺田周平U-15監督に伺いました。トップチームで活躍し、日本代表経験をもつ寺田監督だからこそ、技術・戦術以外にも学ぶべきことがあるとの言葉には説得力があります。
コーチングクリニック 2014年11月号より
第4回「ミーティングのあり方」
今野 章(川崎フロンターレ U-18監督)
「川崎フロンターレ育成術」第4回は、ミーティングのあり方、重要性について、今野章U-18監督にお話しいただきました。次の試合に向けた準備のため、指導者と選手のコミュニケーションのためにミーティングは欠かせません。その実施方法は様々ですが、今野監督はどのように捉えているのでしょうか――?
コーチングクリニック 2014年10月号より
第3回「勝敗重視?内容重視?」
後藤 静臣(川崎フロンターレアカデミーダイレクター)
「川崎フロンターレ育成術」第3回は、試合において結果と内容のどちらを重視するのかについて、後藤静臣アカデミーダイレクターにお話しいただきました。年代が上がるにつれて勝利を求めるパーセンテージも高まりますが、結果にこだわりすぎてもいけません。また、指導者や保護者が試合に対してどういうスタンスで臨むかも、重要な鍵を握っているといえそうです。
コーチングクリニック 2014年9月号より
第2回「状況把握・状況判断の力を身につける」
長橋 康弘(川崎フロンターレU-18コーチ)
「川崎フロンターレ育成術」第2回は、状況把握・状況判断の重要性について、川崎フロンターレU-18の長橋康弘コーチにお話しいただきました。その時々でさまざまな状況に直面するサッカーではもちろん、そのほかの競技でも状況把握力・状況判断力は欠かせないもの。これらの能力を養い向上させていくためのヒントを、指導者そして保護者に向けてアドバイスします。
コーチングクリニック 2014年8月号より
「コーチング・クリニック」とは
1987年創刊のスポーツ指導者のための指導力向上マガジン。
心技体の向上に役立つスポーツ医科学情報をベースに、食育、感性学、遊びプログラム、さらにはメディアトレーニングなどに至るまで、指導者が知っておきたい知識と情報が満載!
B5判・毎月27日発売
2016年
- 第25回現代っ子の特徴を踏まえてアプローチを考える
- 第24回選手への伝え方・伝わり方
- 第23回文武両道
- 第22回新入生を迎えるに当たって
- 第21回寒冷&感染症対策
- 第20回性別による特徴を把握し、指導に生かす
2015年
- 第19回チームの枠を超えた指導者同士の連携
- 第18回選手を観察して見極める
- 第17回精神的成長と目標設定
- 第16回セレクションの視点
- 第15回合宿・遠征の過ごし方
- 第14回選手の心に火をつける
- 第13回『いい練習』とは?
- 第12回保護者の役割
- 第11回リーグの戦い方、トーナメントの戦い方
- 第10回チームビルディング
- 第9回成長期のコンディショニングを考える
- 第8回トレーナーから選手たちに何を教え、伝えるか?
- 第7回子どものモチベーションを高める指導