vol24
コーチングクリニック 2016年7月号より
第24回「選手への伝え方・伝わり方」
玉置 晴一 (川崎フロンターレ U-12コーチ)
未来のプロサッカー選手を育てるために、アスリートの原石を発掘するために、サッカーを通した“人間”育成のために――。Jリーグクラブの取り組みから学べることは、サッカーをうまくするための技術だけではない。本連載では、川崎フロンターレのコ ーチやスタッフが日々考え、そして実践する選手育成、人間育成の考え方を紹介する。より効果的な指導を展開するためには、指導者の話術が鍵といっても過言ではない。言葉のチョイス、口調、話すタイミングはもちろんのこと、その後のフォローも重要だ。選手に伝わりやすい、より理解が得やすい伝え方とは? 玉置晴一U-12コーチにお話を伺った。
(取材・構成/編集部、写真提供/大賀章好)
「どう伝えたか」より「どう伝わったか」
たまおき・せいいち
1982年、愛媛県生まれ。愛媛県立今治工業高校卒業後、2001年に川崎フロンターレに入団。故障もあり03年に現役を引退。05年にスクール担当コーチとして川崎フロンターレに復帰した。 U-12コーチ、U-10監督、U-12監督、鷺沼スクールマスターを経て、15 年から現職。日本サッカー協会公認A級U-12コーチライセンス保持。日本サッカー協会公認キッズリーダーインストラクター。
「伝える」という行為でまず気にかけるのは、練習中にあまり長く話さないことです。選手たちはプレーするために身体を動かしていますから、なるべく短い言葉で伝えることにより、集中力を途切れさせないように気を付けます。その日の練習内容を考える段階から既に、各メニューのコンセプトや伝えるべきポイントは定まっているので、最初にこちらから要点さえ伝えたら、あとは選手が自ら判断してプレーしてほしいという狙いも、そこにはあります。
ただし、選手の認識するポイントがこちらの意図するところから外れてはよくありません。そのため「端的に」とはいいながらも、最初にしっかりとした説明が必要で、どうしても話が長くなるケースはあります。例えば、プレーを振り返るとき。「今、こういう状況だったよね?」というシーンを、実際に選手を動かしながら思い出してもらう場面では、プレーバックしながら説明する時間が必然的に増えます。とはいえ、話に時間をかけるのは、できる限り練習外や練習の切れ間、すなわち練習の最初や最後、メニューの変わり目、あるいはミーティングのときなどを選ぶようにしています。
私は今、U-12(小学生年代)のなかで小学5年生の指導を担当しています。この年代に限った話ではありませんが、学年によって、もっといえば選手個々によって理解度は異なります。どこまでこちらから話すべきか、日々試行錯誤しています。仮にサッカーを始めたばかりであれば、サッカー用語に関する理解もつたない部分が多いものですが、上のカテゴリ ーに進んだときにはやはり、その言葉が瞬時に理解できるようでなければなりません。加えて、より深い理解が欠かせないでしょう。そのためにはなるべく早い段階からの刺激が必要だと考えているので、サッカー用語についてはむしろ積極的に口にし、選手にとって聞き慣れない言葉であれば、その意味も説明します。
上のカテゴリーに行けば行くほど、1つの言葉で選手がパッと動けることが大事になります。川崎フロンターレアカデミーが最終的に目指すところは、トップチームで活躍できる選手の輩出ですから、なおさら監督やコーチが1から10 まで言うのではなく、1を言って、そこから選手が思考を広げ、判断していけることが大切になります。下のカテゴリーではそのための土台づくりも欠かせません。小学生年代でも、指導者が1を言ったときに、10とはいかないまでも、2つ3つ先を想像できるようになるためには、ティーチングも必要です。理解しないまま考えさせるだけでは時間が無駄になり、効果的ではないからです。まずは選手にしっかり理解してもらうこと。その鍵は結局、指導者の言葉や表現方法が握っているのではないでしょうか。
話に時間をかけるのは、できる限り練習外や練習の切れ間にする。
同じ言葉でも、人それぞれ 受け取り方は異なる
指導者が投げかけた言葉への反応は人それぞれです。きちんと理解できているのか、それともいまひとつピンと来ていないのかは、練習や試合に関係なく、言葉を投げかけた直後のプレーを注意深く観察することで判断します。そして、きちんと伝わっていると感じるプレーには、「ナイス!」「そういうことだよ」と声を掛けることで選手の理解を深めます。逆に、選手が考えてトライしたプレーがいまひとつならば、「どう考えてプレーした?」「こういうプレーはどう?」などといったやり取りをしながら、落とし込んでいきます。
そう考えると、実は「どう伝えるか」よりも「どう伝わったか」を大事にしなければいけないことに気づきます。「伝える」というのは、こちらからの投げかけを意味します。「ちゃんと伝えた」と言うのは簡単ですが、それでうまくいっていないのであれば、その伝え方に問題があるといわざるを得ません。選手をいい方向に導くために、現場ではさらにその先、つまり選手にどう伝わったのかということにまで目を向けないといけないと思うのです。
ある1つの言葉を使ったとしても、その受け取り方は人それぞれですから、私は選手個々に「どの言葉が響いたのか」を気にかけるようにしています。例えば、シュートに行く場面で「ゴールを狙おう」と話したにもかかわらず、なかなか狙おうとしない現象が見られたとします。その際「打てば入るかもしれないよ。積極的にシュートに行こう」と単純に発破をかけるようなケースもあれば、「今、このコースは見えていた?」と声を掛けることで選手がこちらの意図を理解し、シュートへの意欲が変わるケースもあります。あるいはシュートについてと限局しなくても、「失敗してもいいから思い切っていこうよ」と言うだけで変わる選手もいます。いずれにせよ、掛けた言葉の意図は後から説明しますが、まずは選手がその言葉をどう受け取ったかが大事。特に日本語には同じような意味をもつ言葉や表現がたくさんあるので、同じ言葉で伝わらなければ言葉を変えることもよくあります。
受け取り方が異なるのは、そのときの精神面や、そもそもの性格とも関係しています。完璧主義者の選手もいれば、感覚に任せてトライする選手もいますし、なかには「今のプレー、よかったよ」と褒めても納得しなかったり、素直に受け止めることができず、むしろマイナスに捉えてしまったりするケースもあるものです。また、その反応は家庭環境と少なからずリンクしているようにも感じています。選手を見れば、その向こう側にいる保護者も見えてくるのです。その点も含めて選手のパーソナリティだと踏まえた上で、指導していくことになります。そういう意味でも、掛ける言葉の選択は意外に難しいといえます。
ある1つの言葉を使ったとしても、その取り方は人それぞれ。だからこそ、その直後のプレーの観察が欠かせない。
これはあくまでも私の主観ですが、完璧主義者の選手には「点を取っていないぞ!」と結果から話すのは1つの手です。自分が納得いくプレーでなければダメだという部分があるので、結果に対してダメ出しされることでプレーが前向きになるのです。あるいは、ダメなものはダメと言うのもよいでしょう。ハッキリと伝える作業が効果的だと感じています。
一方、感覚的にプレーしたり理解したりする選手であれば、「どうだった?」と聞き出す作業から始めてみます。その上で「じゃあ、○○はあそこのパスコースは見えていた?」と、より具体的な、少し突っ込んだ問いかけをしてみるのです。
指導者の言葉や問いかけが、なかなか頭に入っていかない選手もいます。そういうときには、とにかく時間をかけるしかありません。やり取りを繰り返すことで、その選手がどのようなことを考えているのかを指導者が知る作業がとても大事です。また、現象が起こった後に、なるべく時間を置かずに話しかけることも大切です。すべての練習が終わってから「あのときの、このプレーだけどさ…」と話しても、あまり覚えていないことがあるからです。理解力とも関係しているのかもしれませんが、できるだけそのときの「リアル」で話してあげないと、わかりづらいというのはあるでしょう。
指導者は、自分の発言に責任をもつべき
各年代で異なるところだとは思いますが、小学生年代の指導をしていて私が思うのは、この年代の子どもたちは特に、距離を縮めることで性格をはじめとしたいろいろなものが見えてくるということです。時には、たわいもない話をすることも必要。それによって選手を知るだけでなく、選手たちにも自分がどういう指導者であるのかを知ってもらい、理解してもらうことも大切な気がしています。そのようにして、日頃のやり取りのなかから選手の性格を理解することにより、表現の方法や口調の使い分けができてくることもあります。
ここが大事だと思った場面や、特に印象づけたい話をするときには、口調を強めます。ただし気を付けているのは、その後のプレーを観察して、よかったときには必ず褒めることです。それも少し大げさなくらいに褒めます。指導者の発した言葉や口調に奮起する選手ももちろんいますが、落ち込む選手も少なからずいるからです。反応は人それぞれですが、いずれにせよ、指導者は自分の言ったことに責任を取らなければいけないと思っています。
それに関連して、褒めることと叱ることとのバランスはとても大切だと感じています。褒めることはもちろん大事なことですが、時には雷を落とすことも必要。繰り返しになりますが、重要なのはその後です。叱った後に選手たちがどのような行動をとったのか。そして、指導者自身も感情を切り替えられているかどうか、すなわちその後の選手を観察して、その結果に対してきちんと声を掛けられるかどうかです。雷を落とした後、指導者がそのままのテンションでいると、選手は「まだダメなのかな…」と思い込み、ますます萎縮してしまうだけです。
口調以外には、擬音語や擬態語を使って表現することも効果的だと思います。私は、基本技術の1つであるロングキックの練習の際に、「しっかりボールにミートしていれば、『ドン』と重くて低い音がする。でも、フォームが悪くてパワーが伝わっていない、しっかりボールにミートしていないときには、『パン』という軽くて高い音がするよ」と話をよくします。ボールコントロールにしても、ああしてこうしてと長々と説明するより「ピタッと止まるように」と言ったほうが、選手の理解度は高いように思います。目に見えないものを表現する方法としては、実際に蹴ってみて音を聞いたり体感したりするほうが、選手にとってわかりやすいのではないでしょうか。
指導者同士で話すなかでよく話題になるのは、「伝える手段は多いほうがいい」ということです。1つの目標にチーム全体がまとま って向かっているのならばいいのですが、サッカーがうまくなりたいというより身体を動かすことが第1目的だったり、自主的ではなく保護者に連れて来られたりなど参加動機がさまざまなスクールの場合は、サッカーに向かうモチベーションの度合いがさまざまなので、子どもたちをまとめるのに一苦労することもあります。その分、スクールの指導者たちは子どもたちを楽しませる術や、やる気の出る表現を実にたくさんもっています。これは指導者であれば備えておきたい要素かもしれません。
1つの事柄を伝えるために、いろいろな角度からアプローチできること。それによって子どもたちの気持ちのベクトルを「サッカーが楽しい」「もっとプレーしたい」「うまくなりたい」という方向に向けること。そして、選手自身が本気になって取り組むように促すこと――。これらができるようになるのが理想だと思います。
指導の口調を強めた後、よいプレーや努力が見られた場合には必ず褒めることが大事。指導者自身も気持ちの切り替えが求められる。
第25回「現代っ子の特徴を踏まえてアプローチを考える」
長橋 康弘(川崎フロンターレ U-18コーチ)
時代とともに、子どもたちの気質や体格も変化するもの。その変化に見合ったアプローチが必要です。実際に現代の子どもたちもまた、ひと昔前に比べて変化があるように感じると長橋康弘U-18コーチは言います。そこで今回は、現代の子どもたちの特徴を整理し、それに見合った指導者の寄り添い方を考えます。
コーチングクリニック 2016年8月号より
第24回「選手への伝え方・伝わり方」
玉置 晴一(川崎フロンターレ U-12コーチ)
より効果的な指導を実践するには、指導者の話術が鍵といっても過言ではありません。しかしながら、指導者が投げかけた言葉への反応は人それぞれであり、理解度もまた異なります。選手に伝わりやすい、理解がより得やすい伝え方とはどのようなものなのでしょうか――? 玉置晴一U-12 コーチに伺いました。
コーチングクリニック 2016年7月号より
第23回「文武両道」
石川 邦明(川崎フロンターレ U-15コーチ)
Jクラブアカデミーはプロサッカー選手の育成が重要なミッションの1つです。しかし、サッカーがうまければそれでいいという考えではなく、生徒・児童の本分である勉強を怠らないこともまた、大切と考えています。川崎フロンターレアカデミーの考える文武両道について、石川邦明U-15 コーチに伺いました。
コーチングクリニック 2016年6月号より
第22回「新入生を迎えるに当たって」
高田 栄二(川崎フロンターレ U-15 コーチ)
間もなく新年度がスタートし、新1年生が活動に加わる季節となりました。この時期はやはり、新入生やその保護者とのコミュニケーション、情報収集が欠かせません。そこで今回は、新入生をチームに迎え入れる際に指導者が得るべき情報や取り組むべき事柄について、高田栄二U-15 コーチにお話を伺いました。
コーチングクリニック 2016年5月号より
第21回「寒冷&感染症対策」
関 智久(川崎フロンターレ U-15トレーナー)
夏季の暑熱対策に比べて、冬季の寒冷対策はさほど重視されていないというのが現状です。しかしながら意識して対策するか否かで、競技に向けたコンディションは大きく変わってくるといえます。そこで今回は、川崎フロンターレアカデミーにおける寒冷&感染症対策について関智久トレーナーに伺いました。
コーチングクリニック 2016年4月号より
第20回「性別による特徴を把握し、指導に生かす」
小林忍(川崎フロンターレ 育成プロジェクトグループ GKコーチ)
成長著しい日本の女子サッカー。その背景には、U-12で男子とプレーする機会が多いことがあるようです。この年代の指導者は今後さらに、男女とも指導する可能性が高まるでしょう。今回のテーマは「性別による特徴を把握し、指導に生かす」。U-16日本女子代表GKコーチも務める、小林忍コーチに伺いました。
コーチングクリニック 2016年2月号より
第19回「チームの枠を超えた指導者同士の連携」
藤原 隆詞(川崎フロンターレ 育成プロジェクトグループ チーフコーチ)
第19回は「地域連携」がテーマ。川崎フロンターレでは主にトレセン活動で、あるいは試合会場でのコミュニケーションによって地域の指導者、選手と連携を図り、川崎市全体のレベルの底上げに寄与すべく活動しています。その詳細について、育成プロジェクトグループの藤原隆詞チーフコーチに伺いました。
コーチングクリニック 2016年1月号より
第18回「選手を観察して見極める」
川口 良輔(川崎フロンターレ 育成プロジェクトグループ長)
連載第18回は「指導者に欠かせない観察力」がテーマ。1人1人顔や体格が違うように性格も十人十色の選手たちに、指導者はどのようなアプローチをするのがベストなのでしょうか。育成プロジェクトグループ長の川口良輔氏に「コーチング」と「ティーチング」との違いも踏まえてお話しいただきました。
コーチングクリニック 2015年12月号より
第17回「精神的成長と目標設定」
鈴木 洋平(川崎フロンターレ U-15GKコーチ)
今回のテーマは「メンタル面へのアプローチ」です。技術・戦術やフィジカルと同様に、精神的な成長も育成年代の選手たちには欠かせないもの。川崎フロンターレU-15では昨年からメンタルトレーニングを導入しており、その鍵を握るのが目標設定なのだとか。詳細について鈴木洋平U-15GK コーチに伺いました。
コーチングクリニック 2015年11月号より
第16回「セレクションの視点」
後藤 静臣(川崎フロンターレ アカデミーダイレクター)
夏休みも終わりに近づき、来年度の入団選手を募集する時期となりました。毎年数多くの入団希望者が集まる川崎フロンターレアカデミーではセレクションにおいて、子どもたちのプレーはもちろん行動や言動も含め、どのようなところを見ているのでしょうか? 後藤静臣アカデミーダイレクターに伺いました。
コーチングクリニック 2015年10月号より
第15回「合宿・遠征の過ごし方」
冨田 幸嗣(川崎フロンターレ U-12コーチ)
現在、夏休み真っただ中にある育成年代の選手たちにとって、この時期の合宿や遠征は大きなステップアップのチャンスです。その一方、指導者にとっても普段は見られない選手の一面を発見できるいい機会といえるでしょう。今回はそんな「合宿・遠征の過ごし方」について、冨田幸嗣U-12 コーチに伺いました。
コーチングクリニック 2015年9月号より
第14回「選手の心に火をつける」
小林 忍(川崎フロンターレ 育成プロジェクトグループGKコーチ)
今号のテーマは「選手の心に火をつける」。試合に出られる選手とそうでない選手、つまり「レギュラー」「サブ」問題はあらゆる競技において、選手本人はもちろん指導者も頭を悩ませる事象です。ここではサブ選手へのアプローチやモチベーションの維持のさせ方について、小林忍コーチにお伺いしました。
コーチングクリニック 2015年8月号より
第13回「『いい練習』とは?」
玉置 晴一(川崎フロンターレ U-12コーチ)
練習は「量」か「質」か――指導者の間で話題に上ることも多いテーマだと思います。選手が試合に向けて研鑽を積む日頃のトレーニングに関して、一般的に「いい練習」といえるのはどのようなもので、指導者や選手が押さえるべきポイントはどこにあるのでしょうか。玉置晴一U-12 コーチにお話を伺いました。
コーチングクリニック 2015年7月号より
第12回「保護者の役割」
楠田 耕太(川崎フロンターレ U-12GKコーチ)
選手たちにとって一番の理解者であり、サポーターといえば保護者でしょう。指導者の目が届きにくいオフ・ザ・ピッチで求められる役割が多いのはもちろん、クラブでの活動中にも保護者が気を付けなければならない側面はあります。今回は保護者の役割について、U-12 の楠田耕太コーチにお話を伺いました。
コーチングクリニック 2015年6月号より
第11回「リーグの戦い方、トーナメントの戦い方」
今野 章(川崎フロンターレ U-18監督)
新シーズン開幕。チームは年間を通じて公式戦を戦います。とはいえ、常に同じコンディションで臨むのは不可能。さらにはその時々の状況で、試合に向かうメンタルも変わるはずです。「川崎フロンターレ育成術」第11回は「リーグの戦い方、トーナメントの戦い方」について、今野章U-18監督に伺いました。
コーチングクリニック 2015年5月号より
第10回「チームビルディング」
後藤 静臣(川崎フロンターレアカデミーダイレクター)
新体制となって間もないこの時期、指導者が苦心するのは、チームをいかにまとめ、選手・スタッフが一丸となって目標に進むか、ということでしょう。「川崎フロンターレ育成術」第10回は本誌特集企画と連動させ、「チームビルディング」について、後藤静臣アカデミーダイレクターにお話を伺いました。
コーチングクリニック 2015年4月号より
第9回「成長期のコンディショニングを考える」
関 智久(川崎フロンターレ U-18トレーナー)
パフォーマンス向上には、トレーニングの積み重ねに加え休養と栄養も欠かせません。コンディションの不調はケガの恐れがあるだけでなく、成長度合いにも関係するでしょう。「川崎フロンターレ育成術」第9回は、引き続きU-18の関智久トレーナーに、成長期のコンディショニングについてお話を聞きました。
コーチングクリニック 2015年3月号より
第8回「トレーナーから選手たちに何を教え、伝えるか?」
関 智久(川崎フロンターレ U-18トレーナー)
最近は、育成年代の現場にもトレーナーのサポートが入るケースが増えました。選手としても人間としても成長段階にある子どもたちにとって、トレーナーのアドバイスや関わり方は、自立を促すきっかけの1つでもあります。「川崎フロンターレ育成術」第8回は、U-18の関智久トレーナーにお話を伺いました。
コーチングクリニック 2015年2月号より
第7回「子どものモチベーションを高める指導」
高田 栄二(川崎フロンターレU-15コーチ)
当然のことながら、選手たちがスポーツに取り組むときには、「やりたい」という意志、つまり前向きな気持ちがなければいけません。「川崎フロンターレ育成術」第7回は、選手のやる気を引き出し、モチベーションを高く保つための指導のポイントについて、高田栄二U-15コーチにお話しいただきました。
コーチングクリニック 2015年1月号より
第6回「サッカーはサッカーさえやれば伸びるのか?②」
佐原 秀樹(川崎フロンターレ U-12監督)
「川崎フロンターレ育成術」第6回は、前回に引き続き「サッカーはサッカーさえやれば伸びるのか?」をテーマに、今回はジュニア年代の指導について佐原秀樹U-12監督に伺いました。サッカー選手としての入り口に立ったばかりの子どもたちの成長のカギは、“子どもの親離れ”と“親の子離れ”のようです。
コーチングクリニック 2014年12月号より
第5回「サッカーはサッカーさえやれば伸びるのか?」
寺田 周平(川崎フロンターレ U-15監督)
「川崎フロンターレ育成術」第5回は、サッカーはサッカーさえやれば伸びるのか?と題し、育成年代における競技場面以外の指導について寺田周平U-15監督に伺いました。トップチームで活躍し、日本代表経験をもつ寺田監督だからこそ、技術・戦術以外にも学ぶべきことがあるとの言葉には説得力があります。
コーチングクリニック 2014年11月号より
第4回「ミーティングのあり方」
今野 章(川崎フロンターレ U-18監督)
「川崎フロンターレ育成術」第4回は、ミーティングのあり方、重要性について、今野章U-18監督にお話しいただきました。次の試合に向けた準備のため、指導者と選手のコミュニケーションのためにミーティングは欠かせません。その実施方法は様々ですが、今野監督はどのように捉えているのでしょうか――?
コーチングクリニック 2014年10月号より
第3回「勝敗重視?内容重視?」
後藤 静臣(川崎フロンターレアカデミーダイレクター)
「川崎フロンターレ育成術」第3回は、試合において結果と内容のどちらを重視するのかについて、後藤静臣アカデミーダイレクターにお話しいただきました。年代が上がるにつれて勝利を求めるパーセンテージも高まりますが、結果にこだわりすぎてもいけません。また、指導者や保護者が試合に対してどういうスタンスで臨むかも、重要な鍵を握っているといえそうです。
コーチングクリニック 2014年9月号より
第2回「状況把握・状況判断の力を身につける」
長橋 康弘(川崎フロンターレU-18コーチ)
「川崎フロンターレ育成術」第2回は、状況把握・状況判断の重要性について、川崎フロンターレU-18の長橋康弘コーチにお話しいただきました。その時々でさまざまな状況に直面するサッカーではもちろん、そのほかの競技でも状況把握力・状況判断力は欠かせないもの。これらの能力を養い向上させていくためのヒントを、指導者そして保護者に向けてアドバイスします。
コーチングクリニック 2014年8月号より
「コーチング・クリニック」とは
1987年創刊のスポーツ指導者のための指導力向上マガジン。
心技体の向上に役立つスポーツ医科学情報をベースに、食育、感性学、遊びプログラム、さらにはメディアトレーニングなどに至るまで、指導者が知っておきたい知識と情報が満載!
B5判・毎月27日発売
2016年
- 第25回現代っ子の特徴を踏まえてアプローチを考える
- 第24回選手への伝え方・伝わり方
- 第23回文武両道
- 第22回新入生を迎えるに当たって
- 第21回寒冷&感染症対策
- 第20回性別による特徴を把握し、指導に生かす
2015年
- 第19回チームの枠を超えた指導者同士の連携
- 第18回選手を観察して見極める
- 第17回精神的成長と目標設定
- 第16回セレクションの視点
- 第15回合宿・遠征の過ごし方
- 第14回選手の心に火をつける
- 第13回『いい練習』とは?
- 第12回保護者の役割
- 第11回リーグの戦い方、トーナメントの戦い方
- 第10回チームビルディング
- 第9回成長期のコンディショニングを考える
- 第8回トレーナーから選手たちに何を教え、伝えるか?
- 第7回子どものモチベーションを高める指導